2019 Fiscal Year Research-status Report
無痛分娩とポジティブな出産体験:陣痛-恐怖-疲労のサイクルと助産ケアの観点から
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19K19654
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
飯塚 幸恵 東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (70597244)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ポジティブな出産体験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、無痛分娩がポジティブな出産体験に効果があるというエビデンスを明らかにするために行う。出産体験は重要なエンドポイントであり、ポジティブな出産体験を保証することが求められる。出産体験には、陣痛の痛みと恐怖、疲労の3因子が相互に作用するネガティブサイクルと出産する女性の医療者より尊重されているという認識が影響を与える。そこで、無痛分娩と経腟分娩を比較し、無痛分娩が経腟分娩の陣痛の痛み-恐怖-疲労のネガティブサイクルを軽減する効果を評価する。また、経腟分娩と無痛分娩における女性を尊重する助産ケアを調査し、陣痛の痛み-恐怖-疲労のネガティブサイクルと出産体験に与える影響を検討する。 令和元年度は、本研究に必要な測定用具を検討し、データ収集に向けたシステムを構築した。陣痛の痛み-恐怖-疲労のネガティブサイクルには自律神経系が関与しているため、測定用具には主観的指標と共に自律神経系を測定する客観的指標を併用することが期待される。そこで、ネガティブサイクルの恐怖と疲労について、主観的指標と共に客観的指標を用いて定量することにした。恐怖は、心理的ストレス状態を把握するバイオマーカーである唾液中クロモグラニンA(CgA)を用いて定量し、疲労は、疲労ストレス測定システムVM302を用いて解析する予定とした。 また、令和元年度には本研究の実施に必要な文献レビューを実施し、国際学会において公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和元年度はデータ収集に向けた測定用具を購入し、システムを構築した。必要な文献レビューを実施し、国際学会において公表した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度及び令和3年度は令和元年度に構築したシステムを使用し、データ収集を実施する。
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Causes of Carryover |
第6回世界看護科学学会学術集会において文献レビューの結果を公表する予定であった。しかし、COVID-19の感染拡大を予防するために本学術集会の開催が中止となり、次年度使用額が生じた。令和2年度及び令和3年度は令和元年度に構築したシステムを継続的に使用し、データ収集を実施する。そして、得られた結果を取りまとめ、研究成果を国内外に公表するために助成金を使用する予定である。
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Research Products
(1 results)