2019 Fiscal Year Research-status Report
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19K19675
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
近藤 彩 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (20721921)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | メンタルヘルス / 父親 / 育児 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「育児をする父親のメンタルヘルス測定尺度」の開発を行い、その信頼性・妥当性の検討を行うことである。 本尺度の開発により、父親の心理的健康のスクリーニングが可能となり、育児に伴う不安や抑うつ傾向の早期発見・予防に繋がる。看護者にとっては、父親のワークライフバランスの実現に向けての助言・指導に活用できる。ひいては、子どもが健やかに育つ社会の実現に向けたサポートシステムの構築に繋がると考えている。 尺度開発の手順に則り、調査を進めている。本年度は、①既存の尺度・先行研究・予備調査から、父親のメンタルヘルスに影響している要因、考えられる対象者の属性や家族との関係性、社会的関係性の変化などの要因を検討し試作尺度を作成した。専門家・エキスパート5名により内容妥当性、育児をしている父親12名により表面妥当性を図った(本学倫理委員会の承諾は得ている)。②試作尺度を用い、病院1施設で、小学校就学前までの子どもを持つ父親を対象とし、プレテストを実施した。③天井効果・フロア効果の確認を行い項目分布反応の検討を行った。因子分析により構成概念妥当性の検討、信頼性係数の算出により内的整合性の検討、既存尺度との相関により併存妥当性の検討を行い、「育児をする父親のメンタルヘルス測定尺度」原案の作成を行った。④現在、「育児をする父親のメンタルヘルス測定尺度」原案を用いて、病院1施設、保健センター1施設、子ども園2施設で本調査を実施している。今後は、調査施設を拡大し、実施予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、プレテストを実施、分析し、「育児をする父親のメンタルヘルス測定尺度」原案の作成を行い、本調査を開始していることから、概ね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、調査施設を拡大し、本調査を実施する。その後、内的整合性の検証、構成概念妥当性の検証、併存妥当性の検証を行い、確認的因子分析によりモデル適合を検討する。
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Causes of Carryover |
参加予定していた学会がweb学会となった為、旅費項目に未使用額が生じた。次年度請求額と合わせて、本調査に必要な市販のアンケート用紙の購入と郵送料、分析のための統計書籍の購入を予定している。
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