2020 Fiscal Year Research-status Report
治療後に出産するAYA世代がんサバイバーの周産期ケアモデル構築のための研究
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19K19682
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Research Institution | Ishikawa Prefectural Nursing University |
Principal Investigator |
桶作 梢 石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (70785831)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | AYA世代 / セクシュアリティ / 妊孕性 / 性行為 |
Outline of Annual Research Achievements |
AYA世代がんサバイバーを対象としたインタビュー結果(2019年度実施)の質的分析を行った。分析結果からAYA世代がんサバイバーのセクシュアリティについての経験はがんの種類を問わず共通する内容があることが明らかになった。さらに、治療経過によって変化すること、パートナーの有無などの属性によって内容が異なることが明らかになった。先行研究と本研究結果に基づき「AYA世代がんサバイバーのセクシュアリティについての対話シート」(以下対話シート)の素案を作成した。「対話シート」の内容妥当性を検討するために専門家(医療従事者、患者会代表者)と当事者(AYA世代サバイバー)を対象としたデルファイ調査を計画中である。 質的研究の結果から、AYA世代サバイバーの抱えるセクシュアリティの経験には①情報提供や治療によって解決可能な課題と②容易に解決に至らない課題があることが明らかになった。①は支援の場で「対話シート」を用いることにより、サバイバーのニーズに合った情報提供や専門職への紹介を行う一助となることが期待できる。②は、具体的には治療により妊孕性が喪失・低下したサバイバーはパートナーと親密な関係性を築くことに躊躇するなど、治療の後遺症が人生に与える困難はサバイバーにとって深刻なものであった。これらの課題についてはサバイバーががんとともにどう生きていくかを考えることができるように、自身の心情や経験を語ることや、他者の多様な価値観に触れる場の必要性が示唆される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度にデルファイ調査を開始できる準備状況にあるためおおむね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
「AYA世代がんサバイバーのセクシュアリティについての対話シート」の内容妥当性を検討するために専門家(医療従事者、患者会代表者)と当事者(AYA世代サバイバー)を対象としたデルファイ調査を行う。 質的研究の結果を学会発表する。 AYA世代がんサバイバーが自身の心情や経験を語ることや、他者の多様な価値観に触れる場の構築に向けて地域のがんサロンや患者支援団体、他職種と会議を行う。
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Causes of Carryover |
デルファイ調査の研究対象者の多くが首都圏の総合病院や大学病院に所属している。当該施設は新型コロナウイルス感染症患者の受け入れのため多忙な状況にあることから、調査依頼を2021年度に延期した。また、研修会や学術集会はオンライン開催となった。そのため研究費用に残額が生じた。
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