2021 Fiscal Year Research-status Report
治療後に出産するAYA世代がんサバイバーの周産期ケアモデル構築のための研究
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19K19682
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Research Institution | Ishikawa Prefectural Nursing University |
Principal Investigator |
桶作 梢 石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (70785831)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | AYA世代 / セクシュアリティ / 妊孕性 / 性行為 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度の研究実績は下記の2点である。 1)2020年度に作成した「AYA世代がんサバイバーのセクシュアリティについての対話シート」(以後対話シートと記載)の内容妥当性を検討するため、2021年6月~9月に日本全国の専門家(臨床経験5年以上でAYA世代サバイバーの支援経験がある医師、看護師、心理職)と当事者(AYA世代がんサバイバー)を対象としたデルファイ調査(1回目)を行った。対話シートは治療前、治療中、治療後の3部構成とした。 調査内容は質問項目の必要性について「非常に必要」~「全く不要」の5段階で回答する形式とし、対話シートの内容や形式についての自由記載欄を設けた。 デルファイ調査(2回目)の項目採用基準として「非常に必要」、「必要」と回答した者の割合が80%以上の項目を『高い同意が得られた項目』、79.9~70%の項目を『中等度の同意が得られた項目』と設定した。『高い同意が得られた項目』を採用し、『中等度の同意が得られた項目』については削除または自由記載欄を参照して項目内容を修正した。有効回答数は85名(専門家55名、サバイバー30名)、有効回答率は70.2%であった。分析の結果、デルファイ調査(2回目)治療前の方への質問44→30項目、治療中の方への質問27→19項目、治療後の方への質問60→55項目とし、自由記載欄を追加した。 また、専門家からは対話シートの活用方法や各質問に該当するサバイバーへの対応方法についての具体的な説明を求める要望があった。そのため、医療機関における対話シートの活用方法や、具体的な対応方法を記載した支援者用ガイドを作成した。2022年5月にデルファイ調査(2回目)を実施予定である。 2)2019年度に行った質的研究の結果の一部を第36回日本助産学会学術集会で発表した。この内容の論文を執筆し投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
デルファイ調査(第1回)の調査期間の延期と分析に時間を要したため、令和3年度に予定していた2回目調査が令和4年度実施に計画修正となった。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度にデルファイ調査(2回目)を実施し、調査結果を分析し「対話シート」の完成を目指す。デルファイ調査結果をまとめ学会報告を行う。 2019年度に実施した質的研究結果の学会報告、論文投稿を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染対策の為、県外出張ができず旅費を使用しなかった。 洋雑誌への投稿のための翻訳費用を支出しなかった。2022年度デルファイ調査結果について論文執筆する際に翻訳費用として支出予定である。
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