2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a preparation tool to improve understanding by 3DVR of actual image
Project/Area Number |
19K19690
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Research Institution | Takushoku University |
Principal Investigator |
崔 ホンソク 拓殖大学, 工学部, 准教授 (20823412)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | プレパレーション / VR |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度では、子どもが治療や手術を受けるために病院を訪れる際に、不安を軽減するための方法として、VRプレパレーションツールを開発し検証を行った。入院中・外来などで病院にいる子どもを対象に、病室から処置・手術のためストレッチャーで処置室・手術室までの移動フェーズを含めた臨場感の高いプレパレーションを可能とするため、VR動画を用いたVRプレパレーションツールを開発した。研究では、口頭プレパレーションとVR動画によるプレパレーションの効果の比較実験を行った。その結果、VAS評価では口頭時とVR利用時でほぼ同等であったが、保護者視点における子どもの不安の状態は半減することが明らかとなった。また、アンケート評価の結果より、キャラクターなしのVR利用時は口頭時と比較して理解度が向上することが明らかとなった。さらに、心拍数における評価では、キャラクターが登場することにより被験者の心拍数が早くなる傾向が示唆された。子どもを対象にした実験では、患児の視点(横になった状態)では、保護者の視点(ストレッチャーのそばにに立った状態)より、進行方向に向けて首を動かす様子も観察された。これは、実験結果にも現れた通り、一人称視点より三人称視点がより周囲を把握しやすく新しい場所への不安を和らいだのが原因と考える。今回の研究ではVRプレパレーションの可能性を明らかにすることができたことから、今後は被験者数を増やすことによりデータの精度向上をおこなうとともに、適用する子どもの年齢の違いによるVRプレパレーションの効果の違いについても明らかにする予定である。
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