2019 Fiscal Year Research-status Report
熟練看護師の就労継続を可能にする【多様な働き方】モデルの創出
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19K19691
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Research Institution | Japanese Red Cross College of Nursing |
Principal Investigator |
新田 真弓 日本赤十字看護大学, 看護学部, 准教授 (00318875)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 熟練看護師 / 就労継続 / 更年期 / 女性看護職 |
Outline of Annual Research Achievements |
40歳以上の熟練看護職者が健康で充実した就労継続を可能にする【多様な働き方】の創出を目指し、質問紙開発、実態調査を実施したうえで、研究結果に基づき【多様な働き方】モデルを作成することを研究目的としている。 初年度となる今年度は、今後研究を進めるうえで把握しておくべき、国内外の40歳代以降の女性の就労継続、看護職者の就労など関連文献の検討を行うことから着手した。現在、70万人以上の看護職がいるが、40歳以上の就労者数は減少している。その理由として親の介護、自身の健康問題、勤務時間や超過勤務の負担など、複数の要因が複雑に重なり合っていることが推察された。内面的には更年期を迎えアイデンティティの再構築が迫られる時期でもある一方で、職場での責任も増加し、心身ともに負担が大きくなっている状況も示された。 また、文献検討と並行して質問紙開発に向けた半構成的面接法を実施し、40歳以上の熟練看護職者の就労継続に関連する個人要因・職場要因と支援ニーズについて情報を得ることを計画していた。そのため、文献検討に基づき、インタビューガイドを作成し、面接調査を実施するために、研究者の所属機関による研究倫理審査を受け、承認を得た。その後、有意標本抽出法及び便宜的標本抽出法を用いて、対象とした全国でも看護職者の就業数が多い2~3都道府県に所在し、300床以上を有する病院から研究協力施設の選定や依頼を進めていたが、新型コロナウイルス流行拡大に伴い、医療機関への研究協力依頼が中断している状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は文献検討と質問紙開発に向けた半構成的面接法を実施し、40歳以上の熟練看護職者の就労継続に関連する個人要因・職場要因と支援ニーズについて情報を得ることを計画していた。文献検討はおおむね順調に進んでおり、それをもとに質問紙開発のための面接調査を実施するための準備を行ってきた。しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、選定していた研究協力依頼の候補施設が、300床以上を有する病院としていたため、現在、研究協力依頼が中断している状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、引き続き研究協力依頼を継続するとともに、面接調査の方法を再度検討し、所属機関の研究倫理審査委員会の承認を得たうえで、研究協力依頼施設の条件の見直しや多様な面接方法(対面・電話、オンラインなど)を活用するなど、研究の実施を目指す。並行して文献検討の文書化を進める。 加えて面接調査後には速やかに質問紙開発に着手できるように、関連文献の検討や使用するソフト並びに分析方法の検討などを行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス流行に伴い、今年度実施予定であった面接調査について研究協力施設への依頼が中断している状況である。そのため使用を予定していた、調査のための旅費や研究参加者への説明書類等送付のための郵送費、謝礼などの支出ができなかった。次年度に引き続き、面接調査実施にて使用予定である。
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