2019 Fiscal Year Research-status Report
胎児への愛着と絆を促進する「Mama’s Touch プログラム」の効果検証
Project/Area Number |
19K19698
|
Research Institution | The Japanese Red Cross Kyushu International College of Nursing |
Principal Investigator |
園田 希 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 助教 (70826362)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 妊婦 / オキシトシン / コルチゾール |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、触覚・聴覚・視覚刺激を通した意図的な乳児とのふれ合いを体験する妊娠後期の女性と、体験しない妊娠後期の女性を比較し、オキシトシン、コルチゾール、胎児への愛着を評価指標に効果検証をするものである。 本年度は第一段階として、実施済研究の再分析、プログラムコンテンツの洗練、次年度からの研究実施の準備、社会への公表を計画としていた。 実施済研究の再分析では、その過程で、介入内容・介入時期に関して示唆を得ることができた。本研究のアウトカムであるオキシトシンは、感覚受容器にあるC繊維への刺激による分泌の可能性が示唆されており、C繊維の特長を踏まえた刺激を行うことでオキシトシン分泌が促進される可能性が示唆された。また、妊娠後期のうち妊娠36週・37週・38週・39週・40週では妊娠週数に伴うオキシトシンの有意な増加は見られず、本研究の介入時期に関して示唆が得られた。 コルチゾールに関しては、乳児とのふれ合いの他、乳児の映像の視聴でも低下の可能性が示唆されるため、コルチゾールへの効果を明らかにするためには対照群の設定に関しても検討が必要である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、実施済研究の再分析、プログラムコンテンツの洗練、次年度からの研究準備、社会への発信を計画していたが、実施済研究の再分析と社会への発信(一部)のみにとどまった。実施済研究の再分析の過程で、介入の時期や乳児とのふれ合いの方法に関しては重要な示唆を得ることができたが、次年度からの研究準備には至らなかったため、やや遅れていると判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度の成果を基盤に、プログラムを洗練させ具体的な介入内容を決定し、研究の実施へと進めていく予定である。 また、本年度得られた結果に関しては、論文投稿により公表していく予定である。
|
Causes of Carryover |
本年度の計画がやや遅れたため、社会への発信として予定していた論文投稿へ至らなかったため、計上していた経費を使用することができなかった。
|