2020 Fiscal Year Research-status Report
フレイル予防サポーターの地域保健組織化活動を促進するガイドラインの策定と効果検証
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19K19702
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤崎 万裕 東北大学, 医学系研究科, 助教 (80782169)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | フレイル / サポーター / 地域保健組織化活動 / ガイドライン / 効果検証 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、高齢者の虚弱(frailty:フレイル)予防を支援するフレイル予防サポーター(以後、サポーター)に着目し、フレイル予防の観点から①サポーターが主体的に行う地域保健組織化活動の促進・阻害要因の描出、②①に基づくガイドラインの作成とガイドライン導入による地域保健組織化活動の促進効果を検証することを目的とする。 研究代表者らは、フレイル予防プログラム(通称名:フレイルチェック)を地域で実装している。本研究は、理論的基盤にCommunity-as-Relational-Experience modelを採用しSecond-order change(二次性波及効果)としてサポーターが自ら行う地域保健組織化活動のガイドラインの策定と導入後の効果検証を行うことでフレイル予防が地域で多面的かつ効果的に展開されるために必要なエビデンスの創出を目指す。 2020年度は、目的の①に基づくガイドライン作成のため、以下の内容を調査しガイドラインを作成した。ガイドラインの内容は、以下の1)~4)である。1)内閣府社会参加章で表彰歴のある地域活動団体にインタビューを実施し、活動内容と活動継続のポイントをまとめた。2)地域活動に参加する際に必要な情報をまとめた。3)サポーターに実施した質問紙調査の内容から行政・自治体とのパートナーシップの下で活動を展開する方法について、行政・自治体職員の意見も踏まえながらポイントをまとめた。4)サポーターの活動の基盤としてフレイルチェックをオンラインで行う際のポイントをまとめた。 ガイドラインの作成により、ガイドライン導入による地域保健組織化活動の促進効果を検証するための基盤が整った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度の研究活動により、サポーターが主体的に行う地域保健組織化活動のガイドラインを作成することができた。これにより、ガイドライン導入による地域保健組織化活動の促進効果を検証するための基盤が整った。
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Strategy for Future Research Activity |
2021~2022年度にかけて、作成したガイドラインをサポーターに使用してもらい、地域保健組織化活動が促進されたか否かを科学的に検証する予定である。ガイドライン効果検証にかかる研究参加は、フレイルチェック導入自治体を通して実施し、既存の地区特性やサポーターの特性を調整したうえで、ガイドラインの使用による地域保健組織化活動の促進状況を統計学的に分析する。また、ガイドラインの仕様については、サポーターや行政・自治体職員へのインタビュー調査を通して、さらに内容を精緻化していく予定である。
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Causes of Carryover |
COVID-19の感染拡大防止のため、ガイドライン作成のために予定していたインタビューや会議にかかる費用、旅費などを大幅に節約することができた。2021年度もCOVID-19の流行状況により、謝金、旅費などを節約できる可能性も高いが、ガイドライン導入に向けた研究参加者のリクルートに関する作業を人件費に充てるため、当初の予算計画に上乗せして2020年度未使用額を使用できる見込みである。
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