2019 Fiscal Year Research-status Report
ストレスチェック結果をもとにした職場環境改善における看護支援プログラムの開発
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19K19713
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
猪股 久美 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 准教授 (90464784)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 産業看護 / 産業保健 / 職場環境改善 / ストレスチェック / 連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ストレスチェックの集団分析結果をもとにした職場環境改善を行うために看護職が実施する支援プログラムを考案することである。そのために、看護職が行った職場環境改善支援を質的なアプローチで明らかにし、そこから得られた情報をもとにしたフォーカスグループインタビューやアンケート調査を経て構築することを目指している。その後、事例検討会による内容妥当性と活用効果の可能性を検討することにより支援プログラムの構築をはかる。 初年度は、職場環境改善支援の経験が10年以上ある熟練の産業看護職に、職場環境改善の現状、長く実施してきてわかった課題、よりよい職場環境改善につなげるために必要なツールの工夫や他者との連携などについてインタビューを行い情報を得た。その情報をもとに、職場環境改善支援の経験のある看護職6名に対しグループインタビューを行い、様々な業種、規模等の立場から職場環境改善支援を行う現状と課題について情報収集を行った。これらの結果から作成したインタビューガイドに基づき、産業看護職の経験が5年以上あり職場環境改善支援の経験のある看護職6名に今まで行ってきた職場環境改善支援の内容について半構造化面接を実施した。そして行った支援の具体的方法とその理由、働きかけた対象、対象集団の反応等について情報を得た。その中から得られた知見について、「職場環境改善における看護職と事業者・従業員との連携」の学会発表を行った。 現在はインタビューの質的な分析を継続し、アンケート調査のためのアイテムプールの作成を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
台風被害の影響により、研究協力者の選定及び依頼とインタビューの実施が遅れた。6名のインタビューが終了したので2年目には研究協力者の人数を増やしつつ分析を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目には、職場環境改善のための看護支援を明確化し、看護支援プログラムを考案する。すでに行ったインタビューを帰納的な手法で、質的記述的研究デザインにて分析し、職場環境改善のための看護支援を明らかにする。また今までのインタビューから得られた情報をもとにして、「ストレスチェック結果をもとにした職場環境改善のための看護支援プロプログラム」の原案を考案する。その際には、産業看護職に対するグループインタビューを経て選ばれた項目を質問紙にて調査し、項目の選定や内容の精査を行う。 第二段階は、ストレスチェック結果をもとにした職場環境改善のための看護支援プログラムの開発である。第一段階で得られた内容について産業看護実践者による事例検討会を実施し、抽出項目の内容妥当性と活用効果の可能性を検討する。
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Causes of Carryover |
半構造化面接の未実施分および、グループインタビュー実施1回分未実施の謝金、分析を依頼する人件費で使用しない金額が生じた。また、都合により参加できなかった学会と、新型コロナウィルスの流行に伴い中止となった学会の参加費及び交通費を使用しなかった。次年度、グループインタビュー1~2回の実施を計画している。また、学会は開催される場合参加を予定している。
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