2021 Fiscal Year Research-status Report
訪問診療を受ける高齢者に対するテレナーシングシステム開発と在宅療養継続効果の評価
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19K19719
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
金盛 琢也 浜松医科大学, 医学部, 講師 (80745068)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | テレナーシング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は訪問診療を受ける高齢者に対する遠隔モニタリングに基づくテレナーシングシステムを開発し、在宅療養継続への有効性を評価するものである。 2021年度は開発したテレナーシングアプリケーションをもとに訪問診療患者への試用を行った。訪問診療患者への試用では、高齢者であっても問題なくタブレット端末を操作して、心身データを入力・送信できていた。また訪問診療患者が入力・送信したデータを遠隔地にいる看護師が確認し、看護記録を入力することもできた。以上より開発したテレナーシングアプリケーションが問題なく稼働できる状況であることが確認できた。一方で COVID-19流行により予定していた研究協力施設から調査延期の相談があり、対象者数は目標に至っていない。そのため次年度も引き続き対象者を募集していく必要がある。 また、マスク使用下における効果的な遠隔コミュニケーション方法の検討のため、看護師を対象としてマスク使用下における認知症高齢者とのコミュニケーション困難感とコミュニケーション時の工夫についてアンケート調査を実施した。その結果、マスク使用下により声量の低下、声の不明瞭さ、表情の読みとりにくさによりコミュニケーションが困難になっていることが示された。またコミュニケーションの工夫では、ジェスチャーやイラスト、筆談等を活用していることが示され、遠隔コミュニケーション時においても、これらを活用してコミュニケーションが円滑に実施できるようマニュアルを整備していく必要があることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19流行に伴い、調査協力施設及び協力患者が不足したため
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Strategy for Future Research Activity |
テレナーシングの有効性の評価に向けて、COVID-19流行の状況を見ながら引き続き対象者数を増やしていく。 また、遠隔コミュニケーションの方法について課題があることが示されたため、特に認知症高齢者とのコミュニケーション方法を明確にしていく。
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Causes of Carryover |
テレナーシングの参加者数が不足したため調査実施にかかる費用に余剰が生じた
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