2019 Fiscal Year Research-status Report
終末期がん患者の家族に焦点を当てた退院支援プログラムの開発
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19K19726
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
大園 康文 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, その他, 准教授 (80615518)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 退院支援内容 / 家族支援 / 項目整理 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は先行研究において全国の緩和ケア病棟看護師を対象にした調査を行い、終末期がん患者の家族に対する退院支援の内容を4カテゴリー52項目に整理した。またこれらの退院支援は家族に効果的な支援をする項目として必要かどうかを尋ね、さらに同じ項目について実際に退院支援として実施しているかどうかも尋ねた。この結果全ての項目において、緩和ケア病棟看護師は家族支援として必要だと認識しながらも、実際には家族支援が十分に行えていない実態を明らかにした。 しかし52項目もの家族支援内容を全て退院支援プログラムに取り入れてしまっては、本研究の独自性である「新たな業務を追加するなど緩和ケア病棟看護師の負担を増やすのではなく、現在行っている退院支援に加えて家族への支援が今以上に充実するような仕組みを目指す」ことにはならない。 そこで、本研究の研究メンバーである家族支援専門看護師や終末期がん患者と家族に関わる機会が多い緩和ケア病棟看護師と共に支援内容を整理し、現在行われている退院看護計画に無理なく追加できるような仕組みを検討した。その結果、退院支援プログラムに取り入れる家族支援内容を31項目に整理した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の研究メンバーである家族支援専門看護師や終末期がん患者と家族に関わる機会が多い緩和ケア病棟看護師と共に、退院支援プログラムに取り入れる家族支援内容を31項目に整理できた。しかし、現在緩和ケア病棟看護師が日常業務の中で実施している退院看護計画に無理なく追加できるような仕組みを検討することを本年度の課題としていたが、臨床で実施されている退院看護計画の実態確認やそこに追加できる仕組みを検討することが十分に出来ていない。原因は、研究メンバーと予定していた会議が出来ずオンライン会議を企画したが、全員が集まることができずに議論を進めることができなかったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
研究メンバーと改めて会議を行い、今後のスケジュールについて再検討する。 退院支援プログラムの実施・評価を緩和ケア病棟に協力を得て行っていく予定であったが、事前に了解を得ていた病棟管理者から辞退の話が数件出ている。退院支援プログラムの実施・評価に協力頂ける施設の開拓と説明が必要となってくる。また実施施設との打ち合わせや退院支援プログラムの実施は主研究者が主催するため、所属大学の倫理委員会へ審査申請を行う。しかし今年度の倫理委員会が休止しているため、再開の際にすぐに審査申請出来るように書類を整えておく。
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Causes of Carryover |
購入予定していた備品を購入することはできたが、会議等の活動が予定より少なかったため消耗品をほとんど購入していない。 研究メンバーとの会議や研究協力の依頼・打ち合わせをするための旅費を計上していたが、予定していた出張のほとんどが取りやめとなってしまった。 研究メンバーのスケージュールを確認しながら研究会議を予定しつつ、研究の協力を得るための連絡・出張を再計画していく。
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