2020 Fiscal Year Research-status Report
高齢期社会的認知制御因子の可視化:加齢によるオキシトシン分泌能の評価
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19K19733
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
片寄 亮 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (20825963)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 高齢者 / 社会的フレイル / オキシトシン / 認知症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、高齢者におけるオキシトシン分泌能の基礎的知見を構築すること、さらに高齢者の血漿オキシトシン濃度と社会的フレイルとの関連に関する知見を蓄積するために地域在住高齢者及び認知症専門外来受診高齢者を対象とした疫学調査を実施し、①高齢者の血漿オキシトシン濃度の分布を年齢階級・性別・疾患 別・社会背景別に明らかとすること、②血漿オキシトシン濃度と社会参加状況との関連を横断的に評価することを目的としている。 2020年度は地域在住高齢者を対象としたフィールド調査を実施する予定であり、研究計画の立案・調査票の作成・倫理審査委員会への申請を完了させ、調査にかかる物品や試薬の選定・見積りや、調査実施にあたってフィールドとの調整を概ね完了させた。しかしながら、年度当初より新型コロナ肺炎の感染拡大予防対策のため、急遽、当該フィールドでの調査が全面的に中止となってしまったことから、今年度の研究実施計画の大部分を占めていたデータ収集やオキシトシン測定が一切できなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ肺炎の感染予防対策のため2020年度の地域フィールドでの調査が全面的に中止となり、データ収集が一切できなかったことが理由である。さらに、2021年度の調査実施のためにフィールド調整を行なってきたが、2020年度同様に感染拡大予防のため調査が再度中止となったこともあり、本研究は遅れているとの判断に至った。
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Strategy for Future Research Activity |
当初予定していた地域在住高齢者を対象としたフィールド調査は2021年度も実施することができないため、2022年度以降に調査を実施することができるよう、研究計画や調査内容を含めて改めてフィールドと調整を開始しているところである。一方で、外来通院中の認知症高齢者を対象とした別フィールドでの調査を実施できるよう、今後フィールド調整や調査準備を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナ肺炎の感染拡大予防対策によって、地域フィールドでの調査が中止になったことから、2020年度は当初予定していた調査にかかる物品費・旅費・人件費・検査費を使用することがなく、交付された直接経費のほとんどが次年度使用額となった。この次年度使用額は調査にかかる経費であることから、2021年度以降での地域フィールドでの調査を行うことで執行する予定であることに加え、外来といった別フィールドでの調査を実施することで執行する予定である。
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