• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2021 Fiscal Year Research-status Report

最先端技術による看護ロボット開発に向けた看護師―高齢者/認知症患者の相互作用分析

Research Project

Project/Area Number 19K19735
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

飯藤 大和  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (60723921)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywordsコミュニケーション / 視線解析 / 音声解析 / 高齢者 / 対話ロボット
Outline of Annual Research Achievements

今年度の主な目標として「卓越した看護師のコミュニケーションの特徴と高齢者の反応を視線解析と音声解析により明らかにすること」、および「高齢者および認知症患者の人型対話ロボットとのコミュニケーションの特徴を分析すること」であった。新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、高齢者や外部の看護師を対象としたコミュニケーションの分析は実施できなかった。
しかし、本研究課題で初年度に明らかになった課題として正面からのコミュニケーションの分析ではなく患者に威圧感を与えない適切な看護師と患者の角度での言葉がけについて検討をした。実際には病室を再現した場所で患者役がベッド上に臥床した状態で看護師役が患者の体幹から45度の角度からコミュニケーションを図るようにした。対象者は看護学生合計10名(5場面)であった。その結果、看護師役の視線のほとんどが顔周囲に向けられていることが明らかになり、患者役はベッドサイドに座った看護師と視線を合わそうとするが、顔が見づらく、頚部痛が出現することが懸念された。音声解析の結果では、会話中の平常時の音圧から6dB以上変化した回数を調べた結果、代表的な2例において、1例目では看護師役11回・患者役4回で合計15回、2例目では看護師役47回・患者役8回で合計55回であった。特に1例目では患者役の訴えに対して「そうですね」という相槌が頻回にあり、開始17分を過ぎたころからは患者役の学生から自発的に看護師役への質問があった。相槌の効果は大きいものと考えられたが音圧の変化だけでは良好なコミュニケーションを可視化できないことがわかった。今年度の成果は臨床での看護に直結するものであり、新人看護師の養成や教育に活用することで、入院している患者の苦痛の緩和につながると考えられた。今年度得られた成果は超異分野学会香川フォーラムで学会発表を行い公表した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究のキーワードに含まれているように高齢者とのコミュニケーション時の視線や音声を分析することが大きな成果につながると考えている。しかし、新型コロナウイルス感染症の急拡大などにより1年間を通した対象者の選定と情報収集プランの構築が難しく、結果として健康な学生などを対象に検討することにとどまっている。
特に高齢者のリクルートが大変なうえに、本研究では視線解析装置、ビデオ撮影、音声録音、ベッドサイド環境の再現など大掛かりな準備が必要であり、さらに視線解析装置はレンタルするのに非常にコストがかかるため実験の実施に慎重にならざるを得ない状況である。
そのため予定していた高齢者を対象とした実験ができておらず当初の計画からは遅れている状況である。

Strategy for Future Research Activity

今後の方策として、引き続き少人数からの実験を続け、少しでも新たな知見を見つけることに取り組む、また、ある程度の数の対象者集団を募集して実験できるような時期を設定して研究を進めていきたいと考える。新型コロナウイルス感染症の状況が関係するが、ヒト型対話ロボットは対人同士のコミュニケーションより感染リスクは低下するので、ロボットのレンタルもしくは購入により、健康な対象者からの情報収集をスタートしようと考える。

Causes of Carryover

本年度の目標であった高齢者とのコミュニケーションの分析や外部の看護師によるコミュニケーションによる実験は新型コロナウイルス感染症拡大のため実施できなかった。そのため、予定していた実験に必要な消耗品の購入、人件費、協力者への謝金の支払いがなくなった。また、同様に新型コロナウイルス感染症拡大により国内外の学会での発表や情報収集のための参加ができなくなったため、大幅に次年度使用額が生じた。
次年度は、新型コロナウイルス感染症の状況下でも飛沫が生じにくい人型対話ロボットを使用した実験を行うことで本来の使用計画に近づけようと考えている。また、学会参加費についても移動が緩和されているタイミングを見計らって学会参加したいと考える。情報の収集や成果の公表については、国内外の学会に参加できない状況が続いたとしても、オンライン開催の学会等を活用することによって当初の計画通りに進められるように工夫する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 視線解析と音声解析を用いた看護師のコミュニケーションの可視化2021

    • Author(s)
      飯藤 大和, 森野 みのり, 山畠 久実
    • Organizer
      超異分野学会香川フォーラム2021

URL: 

Published: 2022-12-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi