2020 Fiscal Year Annual Research Report
社会的スキルの発達に影響を及ぼす育児環境の明確化と育児支援プログラムの開発
Project/Area Number |
19K19738
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
細川 陸也 京都大学, 医学研究科, 講師 (70735464)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 社会的スキル / 学校適応 / 小学校高学年 / 育児環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
不登校や問題行動などの学校不適応の増加の背景として,児の社会的スキルの未発達が指摘されている。社会的スキルは,感情をコントロールする力や他者と協働する力などがある。しかし,学校不適応のリスクが高まる小学校から中学校への移行期における育児環境の特徴は十分に明らかとなっていない。学校不適応を防ぐためには,学童期から青年期にかけての育児環境が,社会的スキルの発達にどのように影響を及ぼしているのかを明らかにし,根拠に基づいた育児支援を行うことが重要である。本研究の目的は,小学校高学年から中学校にかけての社会的スキルの発達に関連する育児環境の特徴を明確化し,育児支援のための環境の指標を明らかにすることである。 本研究は,名古屋市在住の児を対象に,小学5年生(10歳),小学6年生(11歳),中学1年生(12歳)の時点で調査を実施する。調査方法は,郵送法にて自記式質問紙調査を実施し,その成果をもとに,社会的スキルの発達を促す育児環境の特徴を明らかにする。2020年度は,小学6年生を対象とした調査を実施し,これまでの研究成果を含め,社会的スキルの発達・学校適応に関連する育児環境についての分析を行った。分析の結果,主に,地域の近隣環境の特性,親のワーク・ライフ・バランス,家族と共有する生活習慣などが社会的スキルの発達や問題行動とどのように関連しているのかについて明らかにし,論文投稿や学会発表を通じて,研究成果の報告を行った。
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