2019 Fiscal Year Research-status Report
酸化ストレスマーカーを指標としたdaily hasslesの実態と評価
Project/Area Number |
19K19745
|
Research Institution | Tenshi College |
Principal Investigator |
伊藤 治幸 天使大学, 看護栄養学部, 准教授 (70457737)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 酸化ストレス / Daily Hassles / 精神的ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
精神的ストレスに対する酸化ストレスの影響を知るためにd-ROMsテスト及びBAPテスト(Biological Anti-oxidant Potential Test)を用いて評価した。精神的ストレスは、(DHS:daily Hassles Scale)およびWHOに準拠して作成されたGHQ12:The General Health Questionnaireを用いた。さらに、日常生活習慣と服薬状況、疾病の有無、身体計測値として体重と身長を収集した。酸化ストレスと精神的ストレスとの関連について、性別、日常生活習慣の違いや睡眠状況を統計的に補正した重回帰分析を用いて統計学的有意水準を5%として評価した。 分析対象者85名(26.4±10歳)について重回帰分析をした結果、主要な測定項目の平均値は、DHSが13.2±8.7点、GHQ12スコアが2.9±2.8点、d-ROMs値が324±67.2 CARR U、BAP値が2176.6±306 CARR Uであった。であった。d-ROMs値を目的変数とし、DHS、年齢、性別、GHQ値、BAP値、ホルモン剤の使用の有無、アテネ式不眠尺度、BMIを共編量とした重回帰分析の結果は次の通りであった。有意差があった項目は、DHS得点、性別、ホルモン剤の使、BMIであった。年齢、BAP値、GHQ、アテネ式不眠尺度は有意差がみられなかった。さらに先行研究で指摘されているホルモン剤を使用している者やBMIが高い者ほど有意にd-ROMs得点が高い傾向にあることが明らかとなった。1年目の結果から概ね先行研究でd-ROMs値と関連がある変数については有意差がみられた。これらの変数を補正後もDHSとd-ROMs値の間に有意な関連がみられたことは、精神的ストレスが酸化ストレスに影響を与える可能性を示唆するものであると考える。 一方で、1年目は新型コロナウイルスの影響により予定していた100名の調査を終了することができなかったため、本研究の最低サンプル数を満たすことが出来なかったことから、今後サンプル数を増やし研究を継続する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、85名の対象者に対して調査を行い統計分析を完了している。当初1年目は100名の調査を予定していたが、新型コロナウイルスの影響の影響により2月、3月の実施が困難となったことが原因である。現在までの多変量解解析における結果から、Daily HasslesおよびGHQ12との間に有意な差がみられている。 2年目は、対象者を増やしサンプルサイズを満たし統計分析を進めていき、学会発表、論文作成に向けた取り組みを行う予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初予定した計画通り、データ収集の項目は変更せず調査を継続する。 対象者について、20代の若年群のサンプル数が多いため、40代以降のサンプル数を増やし年代のばらつきを少なくする。
|
Causes of Carryover |
2年目以降の試薬および実験に関わる消耗品の購入等
|