2021 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病が併存する人工膝関節全置換術後患者の長期経過と最適な介入方法の効果検証
Project/Area Number |
19K19749
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Research Institution | Seijoh University |
Principal Investigator |
藤田 玲美 星城大学, リハビリテーション学部, 助教 (50735660)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 変形性膝関節症 / 人工膝関節全置換術 / 糖尿病 / 身体活動量 |
Outline of Annual Research Achievements |
変形性膝関節症(膝OA)と糖尿病は互いの疾患のリスクを高める.末期膝OA患者において,症状が軽減しない場合には人工膝関節全置換術 (TKA) 等の手術の適応となる.TKAは,膝痛の改善や身体機能・身体活動量の向上に有効であるといわれているが,糖尿病が併存するTKA患者を対象にTKA前後で糖尿病指標を比較した研究では,膝機能や身体機能,質問紙で評価した身体活動レベルは向上したが糖尿病指標は変化しなかったと報告されている.その理由として,身体活動量増加に焦点を当てた介入をしておらず,糖尿病指標改善が見込まれる強度の活動をしていないことが考えられる. 本研究の目的は糖尿病が併存するTKA後患者に対する効果的な介入を検討するために,TKA後の膝機能・身体機能・QOL・身体活動量・糖尿病指標・姿勢・運動セルフエフィカシーを長期にわたって調査し,糖尿病の改善に関連する項目を検討すること(研究①),申請者が提案する運動介入方法の効果検証を行うこと(研究②)である. 2021年度は,TKA 2年後における膝機能・QOL・糖尿病指標・運動セルフエフィカシーを調査し,完了した.データ解析については,糖尿病併存群と糖尿病併存なし群の2群間のTKA前・6ヶ月後・1年後における各調査項目の比較まで完了した. 糖尿病併存なし群では術前と比較して,術後における身体活動量の指標である歩数,低強度・中高強度活動時間が有意に改善した.糖尿病併存群では術前と比較して,術後の歩数,中高強度活動時間は有意に改善したが,低強度活動時間は有意差を認めなかった.また,術後の歩数,低強度・中高強度活動時間に影響する因子を調べた結果,歩数と低強度活動時間については,術前の膝機能は影響せず,糖尿病の有無が影響していた.中高強度活動時間については,術前の非術側膝伸展筋力と糖尿病の有無が影響していた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度の計画は,研究①については,TKA2年後における膝機能・QOL・糖尿病指標・運動セルフエフィカシーの調査としており,計画通りに完了した.データ解析については,2021年度に完了できず,現在も実施している. また,研究②については,対象者のリクルートを行い,運動介入を実施する計画であったが,コロナウイルス感染拡大のため,安全に研究が実施できるよう,感染対策を検討するなど,準備に時間がかかり,対象者のリクルートに至らなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は,TKA前と6ヶ月後,1年後,2年後におけるデータ解析を完了する. また,研究②については,倫理申請中であり,倫理審査委員会の承認を得た後,効果量をもとめるための予備的研究を計画し,実施する.その結果によっておおよその効果量の目安をつけて,本調査のサンプルサイズを決定したいと考えている.
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Causes of Carryover |
2021年度において,研究②については,対象者のリクルートを行い,運動介入を実施する計画であったが,コロナウイルス感染拡大のため,安全に研究が実施できるよう,感染対策を検討するなど,準備に時間がかかり,対象者のリクルートに至らなかった.そのため,研究②のために計上した費用を2021年度に使用することができなかった. 2022年度は,研究②を実施できる予定であり,繰り越した金額を含めて使用する計画である.
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Research Products
(1 results)