2020 Fiscal Year Research-status Report
ロコモティブシンドロームおよびフレイル高齢者の脳活動状態の解明
Project/Area Number |
19K19773
|
Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
丸谷 康平 埼玉医科大学, 保健医療学部, 講師 (00626369)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | ロコモティブシンドローム / フレイル / 軽度認知障害 / 脳活動 / fNIRS |
Outline of Annual Research Achievements |
身体的な虚弱を呈するフレイルやロコモティブシンドローム(ロコモ)に該当する高齢者は、健常者と比較して認知機能においても低下がみられることが報告さ れている。また認知症や軽度認知障害といった認知機能の顕著な低下を認める者は脳血流の異常が生じることが知られている。しかしフレイルやロコモの該当者 では脳血流などの脳活動は明らかになっていない。本研究では、運動機能が低下している者に対する認知症および軽度認知障害の予防に向けた基礎調査として、 フレイルやロコモの脳活動を調査することを目的としている。 測定内容は、運動機能として握力、片足立ち時間、歩行速度の測定の他に、ロコモを分類するためのロコモ度テストを実施した。さらに認知機能としてRDST-Jや ストループテストを実施した。脳活動においては、携帯型のfNIRSを用いて認知機能の測定時および歩行動作(単課題・二重課題)実行時の脳活動の測定を行っ た。 2019年9月に調査を始め、2020年2月までで総勢65名の測定を実施することができた。しかし2020年3月以降、新型コロナウイルス感染拡大の予防のもと測定は中止されたままであり、現状においても対象者数を増やせていない。さらに2020年度ではコロナ対応により、学内での授業対応等にエフォートが偏り、解析もあまり進まなかった。2021年度は最終年度でもあり、現状の65例のデータにて解析、論文投稿までを目標に研究を進めていきたい。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度は、研究および測定の中止を余儀なくされ対象者数が増やせなかった他、学内での新型コロナウイルス対応に追われ、解析も十分にできていなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在65例のデータを保有している。データ解析にあたり必要なソフトウェアの購入や解析の指導を受けており、解析に向けた準備を行っている。学内での新型コロナウイルスへの対応も2年目であり、対応の術も身に付きつつあり、解析ならびに成果発表に向けた対応も可能となると考える。2021年度は、データの解析を行い、学会発表や論文作成・投稿までを目標としていく。
|
Causes of Carryover |
2020年度は、対象者数を増やすことを目的に測定会の実施を計画していたが、新型コロナウイルスの蔓延により通年で測定会が中止となった。そのため会場費や人件費を使用することがなく、次年度へと持ち越す結果となってしまった。繰り越した分の費用については、論文作成や投稿に向けた費用として、よりインパクトファクターの高い雑誌投稿を目指し、英文翻訳や校正および投稿料への使用を検討している。
|
Research Products
(1 results)