2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of assessment index to judge about one month before death of elderly.
Project/Area Number |
19K19783
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Research Institution | Kawasaki City College of Nursing |
Principal Investigator |
岩瀬 和恵 川崎市立看護大学, 看護学部, 講師 (80747262)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高齢者看護学 / 看取り / 介護老人福祉施設 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、申請者の研究から見出された結果をアセスメントの指標として実践可能であるかについて、統計的な評価をし、高齢者の死の約1か月前を判断するアセスメント指標の尺度開発を目指すことであった。 看護師によって観察された高齢者の死の約1か月前に出現する事象の構成要素を検討し、質問紙を作成した。新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況を鑑み、施設への負担を考慮し、終息し得るタイミングでアンケート調査を行う予定であったが、アンケートを実施できない状況が続いた。 新型コロナウイルス感染症が終息したタイミングで、2023年度における日本国内の介護老人福祉施設の全数(厚生労働省の介護事業所検索)よりランダムサンプリングを行い、700施設を対象とし、施設に勤務する看護師にアンケートへの回答を依頼した。アンケートには、研究対象者の基本属性、勤務している施設の規模、勤務形態、高齢者の死の約1か月前を察知した有無、高齢者の死の約1か月前を判断する症状や変化の項目等自作の質問紙を作成した。高齢者の死の約1か月前に察知した症状や変化が各項目でみられたかを「1=全くみられない」「2=あまりみられない」「3=どちらともいえない」「4=時々みられる」「5=よくみられる」と回答の選択肢を5段階評定で質問した。得点が高くなるほど看護師が高齢者の死の約1か月前に察知した症状や変化を確認できるように得点化できる質問紙とした。 結果、得られたデータを構成要素ごとに主成分分析を行った後、因子分析法を用いて構成概念妥当性を検討し、高齢者の死の約1か月前を判断するアセスメント指標の尺度を開発したため、成果を得ることができたと言える。しかし、この尺度には課題が残り、実際に尺度を実装し、より精度の高い尺度にしていくことが新たな研究課題となった。高齢者が住み慣れた場所で穏やかな死を迎えられるよう貢献していく。
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