2023 Fiscal Year Research-status Report
心臓血管手術後患者の生活機能の特徴と長期予後との関連性
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19K19791
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
佐藤 正彬 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (20781975)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 生活機能 / リハビリテーション / 予後 / 心臓血管外科 / 循環器 / 日常生活活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
社会の高齢化や生活習慣病の増加を背景に循環器疾患の患者数は増加の一途を辿っており、本邦の心臓大血管手術の施行件数は高い水準で推移している。外科的治療技術の進歩により、近年では高齢の患者が占める割合が増加傾向にあり、術後自宅へ退院した後、新規の心血管イベントの発生や原疾患の増悪等により1年以内に死亡や再入院に至る患者は決して少なくない。近年、内科的治療の目的に入院した心疾患患者が再入院に至る原因の一つとして、退院後の生活機能の低下が報告されるようになったが、これまでに心臓大血管手術後患者を対象とした退院後の生活機能の特徴や経時的変化を明らかにした報告はない。本研究はこれまでに明らかにされてこなかった心臓大血管手術後患者の退院後の生活機能の経時的変化とその特徴を明らかにし、退院後の生活機能に関連する要因を明らかにすることを目的としている。 2023年度は研究コホートの退院後1年間の追跡調査および統計解析を完了した。当該患者の基本的日常生活活動(B-ADL)および手段的日常生活活動(I-ADL)と生活の質(QOL)について、術後入院期間から退院後12ヶ月までの経時的な変化の特徴と関連要因を明らかにすることができた。主たる研究成果に関する英語論文を執筆し、英文学術雑誌に論文投稿を開始した。また、研究成果を国内の学術大会で報告するための学会抄録の作成や発表資料の作成も行った。本研究から得られた知見を次の臨床研究に繋げる目的でデータ分析、統計解析も行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度末までに研究コホートの退院後1年間の追跡調査および統計解析を完了し、主たる研究成果に関する英語論文を執筆し、英文学術雑誌に論文投稿を開始した。しかし、年度内に論文の採択に至っていないため、当初計画よりも遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究成果に関する学術論文の執筆・投稿作業と関連学会での発表を精力的に行い、研究成果を広く発信していく。また、本研究から得られた知見を次の臨床研究に繋げる目的でデータ分析、統計解析を再度進めていく。
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Causes of Carryover |
当初の研究計画よりも遅れて研究を遂行しているため、次年度使用が生じた。現在、主たる研究成果に関する論文を海外の英文学術雑誌に投稿しており、広く研究成果を公開するために採択後はオープンアクセスに関する論文掲載料が必要となる。また、学術集会にて研究成果を公表するために、各種学術集会への参加費と旅費が必要となる。
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