2020 Fiscal Year Research-status Report
視覚解析システムを用いたレビー小体型認知症における幻視弁別補助法の開発
Project/Area Number |
19K19799
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Research Institution | Advanced Institute of Industrial Technology |
Principal Investigator |
大久保 友幸 東京都立産業技術大学院大学, 産業技術研究科, 助教 (10791494)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 深層学習 / レビー小体型認知症 / 人間支援システム / 視線計測 / 生体情報処理 / 幻視 |
Outline of Annual Research Achievements |
幻視対策はレビー(dementia with Lewy bodies: DLB)患者のリハビリ生活のQoL向上には不可欠である。幻視はDLB初期からの特徴的症状で、投薬等でDLB進行は遅らせても、常に幻視と共に生活を強いられる。本研究の目的はレビー小体型認知症患者に適する画像弁別補助法を見いだし、視覚センサを用いた幻視弁別補助システムを開発、実験協力者のもと検証を行う。 2020年度中は、限定された実験環境下での幻視に適切な処理法を開発、被験者の視線を計測と、動画像の解析による物体情報との統合を行うことで、これを元に適切に幻視情報を提示、効果的なシステム開発を行う予定であった。 この中で、深層学習による高速な物体検出手法を応用し、身体に取り付けたカメラから幻視に頻出する物体を検出する処理を開発した。物体検出において検出項目をDLB患者での幻視に関連するものに限定、必要項目を追加学習することで、DLB患者の幻視へと最適化を行っている。 しかし、本年度はCOVID-19に影響により協力施設の介護施設や大学施設の立ち入りが大幅に制限され、対面による実験協力者との実験が限定的な実施となり、実験検証が遅延することとなった。 研究成果は、国内会議発表を9件(日本知能情報ファジィ学会知的制御研究会 第75回、第76回知的システム研究会など))、国際会議発表を3件(SICE Annual Conference 2020)発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19に影響により、協力施設の介護施設や大学施設の立ち入りが感染拡大防止のため大幅に制限さた。そのため、実験協力者との対面による実験が不可能となった。一部、介護施設に所属するの研究協力者のもと実施したが、極めて限定的な実施となってしまった。そのため、実験検証が遅延することとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、2020年度中に実施ができなかった実験検証の方法を引き続き模索するが、COVID-19の状況次第では、健常者によるシミュレーション実験も視野に入れる。効果的な幻視情報提示方法を見いだすため、ウェアラブルタイプの視線計測装置と、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、小型PCを用いて、センサと画像情報の統合処理を行うことで幻視弁別補助法を確立し、実験検証を行い、リハビリ環境下での効果的な幻視情報の提示法を見いだす。
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Causes of Carryover |
COVID-19に影響により協力施設の介護施設や大学施設の立ち入りが大幅に制限され、感染拡大防止のため実験協力者との対面による実験が不可能となった。一部、介護施設内の研究協力者のもと実施したが、極めて限定的な実施となってしまった。 そのため、実験に必要な物品の購入と研究協力者への謝金の支払いが本年度使用できず、次年度に繰り越すこととなった。
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Research Products
(12 results)