2022 Fiscal Year Annual Research Report
視覚解析システムを用いたレビー小体型認知症における幻視弁別補助法の開発
Project/Area Number |
19K19799
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Research Institution | Advanced Institute of Industrial Technology |
Principal Investigator |
大久保 友幸 東京都立産業技術大学院大学, 産業技術研究科, 助教 (10791494)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 物体検出 / yolo / 視線計測 / 幻視 / 認知症 / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
日本の超高齢社会の進行に伴い、認知症の高齢者数も急増し、認知症患者の増加は大きな医療・社会問題となっている。認知症を引き起こす疾患は多くの種類があり、レビー小体型認知症もその一つである。患者には幻覚の一種である幻視が発生し、本人にはリアリティを持って見えないものが見えるため、患者自身は幻覚を認識できず、リハビリ中の生活の質(QOL)の低下要因となっている。 幻視対策はレビー小体型認知症(DLB)患者のリハビリ生活のQOL向上に不可欠である。幻視はDLBの初期からの特徴的症状で、投薬などでDLBの進行を遅らせても幻視と共に生活を送る必要がある。医療者は幻覚の発現をパレイドリアテストで判別できるが、患者自身は幻覚を幻覚と認識できない。そのため、患者のリハビリ生活中のQOL改善を目標として、幻視と実環境を弁別する方法を見つけ出し、視線計測装置・カメラ、ヘッドマウントディスプレイ、PCなど各種センサーと情報処理を用いて、幻視を認識する補助方法を開発し、検証を行う。 本申請の目的は、レビー小体型認知症患者に適した画像弁別補助法を見つけ、被験者の視覚情報ログを取得し、幻視弁別補助法の提案と実験検証を行うものである。
2021年度までに視線計測器と画像処理による人物検出の組み合わせを用いて、幻視弁別補助法の開発を行った。2022年度の中に、前年度の研究成果をまとめ、論文発表を行った。結果として、IEEE Accessおよび日本知能情報ファジィ学会誌「知能と情報」に論文が掲載された。
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Research Products
(12 results)