2021 Fiscal Year Research-status Report
心腎連関において長期的運動が酸化ストレスにおよぼす影響について
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19K19801
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Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
高橋 麻子 東北医科薬科大学, 医学部, 講師 (20825773)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 食塩感受性高血圧 / 長期的運動 / 腎保護 |
Outline of Annual Research Achievements |
心腎連関という面から長期的運動の心臓への効果について検討するため、Dahl食塩塩感受性ラットを無作為に①通常食塩食(Normal Salt:NS)群、②高食塩食(High Salt:HS)群、③高食塩食+運動(HS+Exercise:Ex)の3群に分け、8週齢より8週間にわたって介入を行った。運動は、ラット用トレッドミルを用いた有酸素運動を1回/日、60分/回、5日/週とし、最終週に血圧測定と心臓エコー検査を施行した。その結果、HS群とHS+Ex群において、心臓エコー検査や組織学的検討、xanthine oxidase活性において有意差が認められなかった。 そこで今回は腎臓におけるcytochrome p450(CYP) 4A/ 20-hydeoxyeicosatetraonoic acid (20-HETE)系に着目し検討した。CYP 4A/ 20-HETE系は食塩感受性高血圧に関与する因子の1つであり、アラキドン酸からCYP4A酵素によって産生される20-HETEは血管収縮、糸球体蛋白透過性低下などの作用を有すると報告されている。 CYP4A、その転写調節因子であるperoxisome proliferator-activated receptors (PPAR-α)、PPAR γ coactivator-1α (PGC-1α)について蛋白発現を検討したところ、腎皮質においては3群間で有意差はみられなかったが、髄質外層においてはHS群に比べてHS+Ex群で有意に増加した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19感染拡大によって海外からの物品入手困難な時期や実験室使用が制限された時期、また地震の影響があったことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
腎臓の組織学的検討、また、Dahl食塩感受性ラットの食塩感受性に関わる因子としてレニンアンジオテンシン系、酸化ストレス等の因子についての検討を進める。
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Causes of Carryover |
COVID-19感染拡大により、物品購入に制限が出たこと、また現地での学会開催が困難となり旅費の出費がなかったことによる。
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