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2019 Fiscal Year Research-status Report

心拍の超低周波ゆらぎ成分を用いた身体活動による炎症抑制機序の解明

Research Project

Project/Area Number 19K19819
Research InstitutionAichi Medical College for Physical and Occupational Therapy

Principal Investigator

臼井 晴信  愛知医療学院短期大学, 理学療法学専攻, 助教 (80779629)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2021-03-31
Keywords自律神経 / 心拍変動 / 身体活動量 / 炎症
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、身体活動量の増加による炎症抑制の機序に、長周期の心拍のゆらぎが関わることを明らかにすることである。本研究では心拍変動解析によって得られるVLF(Very Low Frequency)を長周期の心拍のゆらぎ成分とし、高感度CRPおよびIL-6を炎症反応の指標とする。また活動量計を用いて得られるMTEs・時を身体活動量の指標として用いる。身体活動量が増加することによりVLF成分の心拍のゆらぎが増加すること、および身体活動量の増加による高感度CRP、IL-6の低下にVLF成分の増加が寄与することを無作為化比較試験によって明らかにする。
本研究では運動習慣のない20歳代から40歳代の健常者を対象にする。無作為化比較試験を行う前に、30名に対して身体活動量の事前測定を1週間行った。本研究では低活動者を対象としており、低活動の基準は1週間に15METs未満とした。身体活動量の測定を行った人のうち1週間に15METs・時未満の「低活動」であった人は11名であった。11名のうち、2名に対して心拍計を用いて24時間の心拍変動の事前測定を行い、心拍変動解析を行った。無作為化比較試験を行うとき、A群を身体活動量を積極的に増やす群、B群を通常通りの生活を送ってもらう群とする。事前測定を行った2名に対しては、身体活動量を4週間増やすように介入し、4週間後に再び心拍変動を測定、解析した。
事前測定を行った2名のうち、1名は身体活動量が大幅に増え、長周期の心拍のゆらぎ成分であるVLFも増加した。もう1名については身体活動量の増加は軽微であり、VLF成分の変化も小さかった。
現在新型コロナウイルス感染症予防のため無作為化比較試験が実行できていない。状況が収束次第、研究計画を進める。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究計画では対象者数を60名としている。20名ずつ、3クールの無作為化比較試験を予定しており、1クール目は2019年度に終了予定であった。身体活動量の事前測定を行ったところ、対象者が当初よりも集まりにくくなることが予想された。対象者を確保するための公募の方法を検討し、倫理審査に時間を要した。2020年2月より第1クール目の無作為化比較試験を始めるために準備をしていたところ、新型コロナウイルス感染症の流行に伴い研究を中断せざるを得なくなった。本研究は、研究機関付属のクリニックで血液検査を行う必要がある。今後、新型コロナウイルス感染症の流行を鑑みながらクリニックと相談し研究を再開することとなる。

Strategy for Future Research Activity

現在、計画がやや遅れている状況ではあるが、早ければ7月後半から無作為化比較試験の第1クールを開始し、9月後半から第2クールを行う予定である。
研究計画を遂行する上での課題は2点ある。1点目は対象者数の確保が難しい点である。上記の通り、「低活動」に属する対象者が少ないため、基準を見直し1週間に15METs・時という基準を見直す必要があるかもしれない。2点目の課題は新型コロナウイルス感染症に関わることである。対象者の確保、血液検査の体制に関して感染症が収束しない限り計画通り遂行することが困難である。また現在の予定では無作為化比較試験の第3クールは12月開始を予定しており、感染症の流行予測が難しい状況である。そのため、8週間としていた介入期間を短縮する、または2クール目までで一度終了するといった対策が必要になる。

Causes of Carryover

2019年度後半に予定していた研究計画の一部を遂行することができず、謝金、血液検査費など予定していた支出がなかったためである。研究内容は2020年度に行う。2019年度に支出しなかった額については、2020年度7月から予定している無作為化比較試験の対象者への謝金および血液検査費として使用予定である。

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Published: 2021-01-27  

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