2023 Fiscal Year Research-status Report
腰痛の一次予防および二次予防のための運動プログラムの開発
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19K19830
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
太田 恵 関西医科大学, リハビリテーション学部, 准教授 (30715941)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 加齢 / 筋機能 / 腰痛 |
Outline of Annual Research Achievements |
腰痛のある女性と腰痛のない健常女性において、頭部・上部体幹・下部体幹・殿部の体積中心の位置と体積について比較した。尚、本研究で受診を要しない程度のごく軽症の腰痛を持つ女性を対象とした。その結果、体積中心については、腰痛あり群の方が頭部が前方に位置していることが明らかになった。また体積については、腰痛あり群の方が上部体幹の体積が大きいという結果が得られた。慢性腰痛患者においては脊柱(特に腰椎)のアライメント変化や腹部を中心とした肥満が認められることがいわれているが、先行研究とは異なる傾向がみられた。頭部が前方に偏位したり、上部体幹の重量が増加したりすることが、腰痛の発生に関与しており、腰痛が慢性化・悪化すると全身のアライメントや体形に影響していくのかもしれない。 また別の研究では、腰痛のない若年者から高齢者までの女性を対象とし、体幹および下肢の筋厚・筋輝度・筋断面積を測定し、立位アライメントとの関連をみたところ、立位アライメントの悪化には腹直筋・内腹斜筋・外腹斜筋・腹横筋・腰部脊柱起立筋・腰部多裂筋といった体幹筋だけでなく、大腿二頭筋・大腿直筋といった下肢筋も関与することが明らかになった。 体幹だけでなく下肢の筋にも着目した運動療法を行うことにより、姿勢の改善ができれば腰痛の予防にもつながる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究協力施設の大幅な方針転換により、介入研究が計画通りに行えなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究環境を変えて行う。
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Causes of Carryover |
研究協力施設等の計測機器を借りることができたため物品費が押さえられた。今後は研究協力施設の協力が得られない可能性があり、それについては購入することも予定している。
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