2019 Fiscal Year Research-status Report
骨形態は腱板筋群の作用方向に影響を与え投球障害肩発症のリスク因子となるか?
Project/Area Number |
19K19834
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
戸田 創 札幌医科大学, 保健医療学部, 助教 (40516580)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 骨形態 / 投球障害肩 / 肩甲骨 / 腱板筋群 / 画像解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は以下の3点を明らかにすることである。1. 健常野球選手の「肩甲骨関節窩傾斜角」と「肩関節外転外旋位における腱板筋群の作用方向」に関係があるか。2. 投球障害肩の既往の有無により、「関節窩傾斜角」及び「外転外旋位における腱板筋群の作用方向」に違いがあるか。 3. 「関節窩傾斜角」が、投球障害肩の新たな発症、再発のリスク因子となるかどうか。 1年目である2019年度は、目的1. 2.を検証するデータの収集に必要な環境整備・被験者調整を行い、16名の野球選手のMRI撮影を実施した。加えて、3次元医用画像解析ソフトウェアである「Mimics Innovation Suite」を導入し、当初計画していた骨及び筋内腱の形態計測を3次元空間でより詳細に検証するシステムを構築した。2019年度中に解析作業を終えることはできていないが、撮影されたデータを用い新たな知見を提示することができると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目である2019年度は、目的1. 2.のデータ収集開始に向けた環境整備および被験者調整が主な目的であった。この目的は達成され、2019年10月よりデータ収集が開始できている。2019年度中に30名程度のMRI撮影を実施する予定を立てていたが、年度末のコロナウイルス感染拡大を受けMRI撮影の実験が16名終了時点で中断することとなった。そのため、現在までの進捗状況は「概ね順調に進行している」と判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度に計測したMRI画像の解析を進め、学会発表・論文執筆を進める。また、当初の予定通り、2020年度は50名程度の野球選手を対象にMRI撮影を計画している。 しかし、現在感染拡大が続いているコロナウイルスの収束に合わせて実験を再開することとしており、少しデータ収集が遅れる可能性を考えている。
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Causes of Carryover |
2019年度は3次元医用画像解析ソフトウェアである「Mimics Innovation Suite」を導入するため、前倒し請求を行った。そのため当初請求額の次年度使用は生じていない。 2020年度は、約50名の野球選手に対してMRI撮影を予定している。そのため、被験者謝金として1500,000円の支出を予定している。加えて、2019年度に収集したデータをまとめ、学会発表・論文執筆を予定している。そのため、旅費・参加費および論文投稿費や英文校正費の支出を予定している。
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