2020 Fiscal Year Research-status Report
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19K19837
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
杉山 恭二 大阪府立大学, 総合リハビリテーション学研究科, 助教 (70774610)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 着地衝撃 / タイミング / RFD |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、下肢スポーツ傷害の発生要因となる着地衝撃に関与する新たな神経筋機能の探索を行うことが目的である。 これまでの研究により、健常成人では、着地衝撃の大きさには瞬発的な筋力発揮能力やタイミング一致能力の関与が示唆された。タイミング一致に関しては、運動開始合図(音刺激)に対して下肢筋力発揮を一致させる課題を用いて検討した。 今年度は、1)スポーツ選手を対象とした検証と2)タイミング一致能力の客観的評価方法の確立が必要であると考え、研究を進めた。具体的には、1)大学生や社会人のスポーツ選手に対して着地衝撃と身体機能を測定し、その関連性について検討した。しかし、新型コロナウイルスの影響で一部の大学生スポーツ選手の研究は実施できたが、社会人スポーツ選手へは実施できなった。計測することが可能であった一部の大学生スポーツ選手に対するデータ解析を進めており、健常成人と同様の傾向は認めている。今後も引き続き被験者数を増やし、学術論文の作成や学会発表を通して、情報発信する予定である。2)タイミング一致能力は、刺激に対する反応の一致度合いで評価される。そのため刺激の条件は、光刺激や音刺激など、反応としてはボタン押しや上肢運動や下肢運動などが想定される。着地動作に関連するタイミング一致能力の評価方法として、予備実験では光刺激に対する下肢運動を一致させる評価方法が妥当性高い可能性があり、その検証をすすめているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定では、健常者からスポーツ選手へと対象者を拡大して、実験を行う予定であった。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、人を対象とした実験が実施困難な時期が長く続いたことと実験実施時には十分な感染症対策が必要になったことで実験が遅れており、研究全体として当初の予定よりやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、スポーツ選手への実験を再開し、データを収集し、論文投稿を行う。さらに、確立されたタイミング一致能力評価を用いたタイミング一致能力が着地衝撃の大きさにどの程度寄与するかなどの詳細な検討も行い、着地衝撃に関与する神経筋機能や因子を検証し、学会発表や論文投稿を行い、研究成果を公表する。
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Causes of Carryover |
タイミング一致能力の評価機器を購入するにあたり、予備実験に時間を要したため、機器選定が遅れた。また、発注から納品までに時間を要したため、次年度の納品となった。次年度使用額を2021年4月納品予定の機器購入に当てる。
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