2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K19854
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Research Institution | Toyohashi Sozo University |
Principal Investigator |
横山 真吾 豊橋創造大学, 保健医療学部, 講師 (30706859)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 体外衝撃波治療 / 関節拘縮 / 骨格筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
関節拘縮は我が国にリハビリテーション医療が導入された時期から問題となっている機能障害であるが、その効果的な対抗策は未だ確立していない。体外衝撃波治療(ESWT)は泌尿器科領域で古くから活用されてきた治療法であるが、近年、骨格筋の伸張性に関わるとされるコラーゲンの生成に関与することが報告され、リハビリテーション分野への応用が注目されている。 2023年度はESWTによる関節拘縮の回復促進効果に関する検討を行った。実験動物はC57BL/6J雄性マウスとし、足関節を最大底屈位で固定する群(Im群)、固定後に通常飼育する過程でESWTの擬似操作を実施する群(Im+Sham群)、実際にESWTを実施する群(Im+ESWT群)に振り分けた。実験モデル作製後は足関節背屈可動域を測定した後ヒラメ筋を摘出した。摘出したヒラメ筋からRNAを抽出し、網羅的遺伝子発現解析に供した。足関節背屈可動域を比較した結果、Im群と比較してIm+Sham群とIm+ESWT群で有意に高値を示した。また、Im+Sham群とIm+ESWT群を比較すると、Im+ESWT群で有意に高値を示した。また、網羅的遺伝子発現解析ではIm+Sham群と比較し、Im+ESWT群で「細胞外マトリックス」や「コラーゲン」といったキーワードをもつ遺伝子の発現が抑制されていた。 以上より、ESWTには固定による骨格筋のコラーゲン増生を制御し、関節可動域を改善するはたらきがある可能性が示唆された。
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