2020 Fiscal Year Research-status Report
Establishment a new strategy for attenuating arthrogenic muscle
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19K19868
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
小田 翔太 高知大学, 医学部附属病院, 理学療法士 (60795053)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 関節痛 / 関節因性筋抑制 / 運動療法 / 運動イメージ |
Outline of Annual Research Achievements |
痛みによって引き起こされる筋力低下は末梢・中枢神経系の機能変化が関与した関節因性筋抑制(Arthrogenic muscle inhibition: AMI)として説明されている。このAMIは種々の関節痛疾患のリハビリテーションにおいて考慮すべき病態であり、その対応策として令和元年度までに運動イメージを用いた介入(実際の運動を行わず、運動を行うイメージを促す)が、痛みによって抑制された神経系を賦活させ、AMIを解除できることを電気生理学的検査および筋電図学的検討を用いて証明した。これらの結果を令和2年度では、国際誌Journal of Pain Researchへ投稿し、掲載された。 これらの成果を基に、慢性的な膝の痛みを有する変形性膝関節症患者に対して、自宅でのトレーニングに運動イメージを用いた運動療法の効果の有用性について検討を開始している。運動療法の効果判定として、介入開始1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月目に膝の痛みの程度や、筋力を運動イメージを併用する群と併用しない群とで検討する予定であったが、COVID-19の流行に伴い、対象者の確保や経時的な評価および検討が不可能であり、研究の推進が困難であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19の流行により、評価項目の経時的な変化の追跡が不可能となり、研究が進展できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
感染対策を徹底的に講じた上での、研究を進める予定である。 また、研究計画では当院に通院している変形性膝関節症の外来患者を対象とする予定であったが、COVID-19の影響で外来患者のリクルートが困難である場合には、入院中の手術後患者を対象者とする代替案を検討している。また、評価項目についても再検討しており、筋力測定の他に筋の厚みを超音波を用いて測定する予定である。
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Causes of Carryover |
研究がCOVID-19の流行により予定通りに進展しなかった。運動療法の効果をさらに詳細に評価するために、超音波を用いた筋の評価を行うことを追加する予定である。
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