2019 Fiscal Year Research-status Report
Exploratory study of rehabilitation during dialysis for hemodialysis patients with sarcopenia
Project/Area Number |
19K19872
|
Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
小山 雅之 札幌医科大学, 医学部 公衆衛生学講座, 助教 (10822736)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 血液透析 / サルコペニア / リハビリテーション / 栄養 / ロイシン |
Outline of Annual Research Achievements |
超高齢化社会を迎えた我が国において、加齢に伴う筋力低下 (サルコペニア) とそれに対する治療介入が注目されている。透析領域においても高齢化が進み、透析中の長時間に及ぶ安静・臥床・低栄養が筋力低下に関連することが窺われるが、詳細な検討は行われていない。これまで申請者は、単施設のコホートで、サルコペニアを有する血液透析患者に対し、透析中に行うリハビリテーションや栄養療法の効果を検討し、両者の併用が有効であることを報告してきた。本研究では、この一群の介入研究を多施設に展開し、実現可能性や一般化可能性を明らかにすることを主目的とする。その成果は、次の RCT のステップを経ることで、腎臓リハビリテーションを発展させた形で新たなリハビリテーション分野の創生に繋がると考えられる。さらに、サルコペニアへの介入が、透析医療の積年の課題である MIA 症候群や近年社会問題となっている抑うつ状態を改善させることを示すことで、健康寿命延伸や医療費削減の観点から社会に対して貢献できることも本研究の特徴である。 平成31年(令和元年)度は以下の課題を行った。(1) 札幌医科大学附属病院臨床研究倫理委員会への申請と承認後、UMIN-CTRへの登録(UMIN000039104)を行った。(2) 多施設での共同研究となるため、特に透析リハビリテーション手技の標準化が必要となる。動画を取り入れたマニュアルの作成を行った。(3) 共同研究参加施設のうち、2施設について透析室におけるサルコペニアの有無を評価した。O病院では29名中9名、T病院では16名中4名がAWGSの診断基準におけるサルコペニアと診断された。 平成31年(令和元年)度の成果を踏まえて、令和2年度以降は同意が得られた新規症例につき、データ収集を行っていく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1群とはいえ、介入研究であるため、臨床研究審査委員会での審議に時間を要した。さらに、COVID-19の影響があり、協力施設への訪問を差し控えざるを得なかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年5月GW明けを目標に新規登録を行う。その後は逐次データを収集する。 研究協力者と月1回のミーティングで進捗状況の確認と評価方法の再確認を行う。 新規の協力施設を札幌市内外で募り、臨床研究審査委員会への修正審議を行う。
|
Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は以下の通りである。 初年度は倫理審査に時間を要したことと、COVID-19の影響もあり、新規研究参加者がいなかったため、人件費が発生しなかった。また、印刷・通信費も上記理由により発生しなかった。 次年度は、新規登録を行い、人件費および印刷・通信費等が発生するため、次年度に繰り越す予定である。
|