2021 Fiscal Year Research-status Report
プラトーに達した運動スキルを改善させる運動イメージ想起法の開発とその機序の解明
Project/Area Number |
19K19873
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
青山 敏之 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 准教授 (30516571)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 運動イメージ想起 / 運動学習 / 経頭蓋磁気刺激 |
Outline of Annual Research Achievements |
運動イメージ想起を繰り返し行うことによって,運動スキルが高まることが明らかにされている。さらに,運動を観察しながら運動イメージ想起を行うと更にその効果が高まる。本研究では,観察する運動スキルの難易度を適切に調整した状況下で運動イメージ想起を行うことで,プラトーに達した運動スキルがさらに改善するかどうか,さらにその神経生理学的メカニズムを明らかにすることを目的として経頭蓋磁気刺激を用いた検証を行った。 研究対象者は,対照群と,異なる2段階の難易度の運動スキルが提示された動画を観察する2群の合計3群に割り付けられた。特定の運動課題を運動スキルがプラトーに近い段階に到達するまで学習後,運動観察下での運動イメージ想起を用いたトレーニングを各群ごとの難易度にて実施した。さらに,その神経生理学的メカニズムについて検証するために,介入前,運動学習後,イメージトレーニング後に経頭蓋磁気刺激を用いた評価を行った。行動学的データに関しては,これまで得られた結果と同様,自身の能力よりやや高い運動課題でのイメージトレーニングにおいて,その効果が高いという結果が得られた。 現在すべてのデータ取得が終了し,神経生理学的でーたの解析を行っている。本研究結果より,運動を効率的に学習する神経生理学的メカニズムが明らかになり,スポーツ科学やリハビリテーション領域における運動機能改善のための新しい手法とその根拠の確立に寄与すると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け,ヒトを対象とした実験室でのデータ取得が遅延したため。
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Strategy for Future Research Activity |
データ取得はすべて終了している状態であるため,今後データ解析を進めて神経生理学的データと行動学的データの関連性について調査する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により,実験が遅延したことにより,データ解析に要する謝金が不要となったことや,学会参加に伴う出張費用等に関連した費用の支出が減少したため。
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