2020 Fiscal Year Research-status Report
Construction of fall prevention programs in elderly based on elucidation of inter-limb coordination during one-leg standing
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19K19876
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Research Institution | Hokkaido University of Science |
Principal Investigator |
佐藤 洋一郎 北海道科学大学, 保健医療学部, 准教授 (20433518)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 転倒予防 / 高齢者 / 片脚立位 / 足趾運動 / 体節間協調 / 骨盤傾斜 / 姿勢制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
医療費および介護費の増加は社会的問題である。高齢者の転倒もまた医療費増加の要因の一つであり、その予防方略が必要とされている。本研究の目的は、転倒のリスク予測因子の一つである片脚立ちの保持の身体機構において、高齢者と若年者を比較して高齢者のその機構の特徴を明らかにすることであった。 当該年度での予定は高齢者を対象としたデータの収集であったが、COVID-19の流行によって、連携施設および地域高齢者での測定を全く実施できなかった。感染状況をみて、今年度測定を実施するよう計画している。また、前年度未実施であった健常若年者の測定を予定人数よりは少ないものの、実施した。 測定は足圧分布計を用いて実施され、その上に片脚で立位を保持する課題とした。足圧分布では、母趾、小趾、母趾つけ根、小趾つけ根の4部位の時系列の圧迫力データを記録した。さらに、ハイスピードカメラによって、骨盤および体幹部に付けたマーカーの位置の時系列変化を足圧分布計と同期させて記録した。それぞれのマーカー位置は前額面上の運動のみ記録した。これらのマーカーから骨盤の傾斜角と体幹の側屈角度を算出した。相互相関関数を用いて、足部各部位の圧迫力時系列変化と骨盤傾斜および体幹側屈角度時系列変化との関係性を検討した。 姿勢保持に関する戦略として、足部の戦略と股関節戦略があることから、当初は圧迫力は股関節運動を反映する骨盤傾斜と関連すると仮説を立てていたが、測定分の結果においては、骨盤傾斜との関連は認められず、むしろ体幹側屈の角度と関連する傾向を示した。 今後は、COVID-19の状況に応じて若年者の対象を増やしつつ、高齢者の測定を実施していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当該年度では、関連施設もしくは地域高齢者の測定を実施予定であった。COVID-19の感染拡大によって高齢者の測定が全くできなかったため、高齢者のデータが全くないことが研究の進捗状況が遅れている理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19の状況をふまえながら、遅れている高齢者の測定をできる限り実施できるよう準備をしていく。
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Causes of Carryover |
COVID-19の感染拡大に伴って、高齢者の測定が実施できなかった。そのため、高齢者への謝金および交通費および宿泊費が不使用となった。また、発表予定であった学会が中止になったことで参加費および旅費の支出がなくなったことが次年度使用額が生じた理由である。 次年度使用額は、学会発表のための参加費および高齢者測定時の謝金として使用予定である。発表予定学会がオンラインではなく、会場での実施となった場合には、旅費としても使用することとなる。
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Research Products
(3 results)