2020 Fiscal Year Annual Research Report
Influence of excretory position supporting upper extremity on respiratory function
Project/Area Number |
19K19879
|
Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
田代 大祐 神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 助教 (90806340)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 排泄 / 高齢者 / 呼吸 / 姿勢 / 上肢支持 / 前傾 / 安楽 / 快適 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者の便秘による長時間の座位保持は呼吸状態を低下させ、身体的負担が大きくなる。近年、排便時の身体的負担を軽減するために、上肢支持前傾姿勢のとれる上肢支持手すりが広く利用できるようになったが呼吸状態の快適性への影響はまだ検証されていなかった。そこで本研究では上肢支持前傾姿勢がプラスの効果をもたらすかどうかを検証した。 57人の健康な高齢者の体幹傾斜角、呼吸機能、胸部可動域、および主観的快適性を測定し、3つの座位排便姿勢(直立座位、前傾座位、上肢支持前傾座位)のそれぞれで比較し上肢支持前傾姿勢がプラスの効果をもたらすかどうかを検証した。 結果、上肢支持前傾姿勢は、適切な体幹傾斜角であり、呼吸機能の肺活量、胸部可動域(腋窩領域)および主観的な快適さは他の姿勢よりも有意に高値を示した。 結論として、上肢支持前傾姿勢は、排便時適切な前傾により腹部に高い自由度を提供し、上肢のサポートは上胸部の可動性を改善するため、高い肺気量を確保する。さらに、安定性の向上により、快適性が得られる。したがって、腕で支えられた前傾姿勢は、一般的な排便姿勢よりも排便に効果的であると結論付けることができた。このことにより,根拠をもって上肢支持手すりを使用した排泄環境の調整や動作指導が可能となったと言える.
|
Research Products
(3 results)