2020 Fiscal Year Research-status Report
ストレッチングによる筋スティフネス減少メカニズムの解明
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19K19890
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
中村 雅俊 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (20735287)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 高強度 / 筋弾性率 / スタティックストレッチング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はストレッチンググにおける筋スティフネス減少効果に関連する因子を解明するために,特にストレッチング強度に着目した以下の2つの実験を行った. 研究(1)では異なるストレッチング強度(低強度・通常強度,高強度)のストレッチングを大腿四頭筋に行った後の関節可動域と筋弾性率の変化を検討した.その結果,通常強度,および高強度ストレッチングでは関節可動域が増加したが,筋弾性率は通常強度ストレッチングのみで有意に減少した.一方,低強度ストレッチングは関節可動域・筋弾性率に有意な変化が認められなかった. 研究(2)では,高強度・短時間ストレッチングと低強度・長時間ストレッチングの効果を下腿三頭筋を対象に比較した.その結果,両ストレッチング介入によって関節可動域の増加,筋弾性率の減少が認められた.加えて,高強度・短時間ストレッチングの方がより大きな筋弾性率減少効果が生じることが明らかとなった. これらの結果より,ストレッチング強度は強いほうが筋スティフネス(弾性率)減少効果が大きい可能性が認められたが,そのストレッチングの強度については対象筋において異なる結果となる可能性が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究の遂行,解析,論文執筆は順調に進み,研究成果も採択されている.そのため,当初の計画以上に進展していると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の結果を発展させ,今年度はストレッチング構成要素である伸張強度・時間の影響についてより詳細に明らかにするため,異なる伸張強度・伸張時間を用いたストレッチングを行い,筋スティフネス減少効果を詳細に検討する.これらを通して,筋スティフネス減少にストレッチング構成要素である伸張強度・時間の影響を明らかにすることを目的とした研究を行う予定である.
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Causes of Carryover |
今年度はコロナ禍の影響と度重なる実験機器の破損により物品購入の経費が多く必要となったため.
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