2021 Fiscal Year Research-status Report
ストレッチングによる筋スティフネス減少メカニズムの解明
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19K19890
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
中村 雅俊 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (20735287)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高強度ストレッチング / Cross-education effect |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの多くの研究ではストレッチング強度は即時的に筋スティフネスを減少させるのに有効である可能性が示されているが,長期的な介入効果については十分明らかではない.そこで,本研究ではストレッチンググにおける筋スティフネス減少効果に関連する因子を解明するために,特にストレッチング強度に着目して長期介入効果の検証を行った. 具体的には,通常の強度でのストレッチング介入と高強度のストレッチングをそれぞれ週3回×4週間(一回60秒×3セット),利き足側の下腿三頭筋に行った.その結果,両ストレッチングとも関節可動域は有意に増加し,筋スティフネスは有意に減少した.また,その変化量を比較したところ,高強度ストレッチングを行った群のほうが有意に大きな関節可動域増加率と筋スティフネス減少率を示した(Nakamura et al. Front Physiol. 2021).これらの結果より,長期的な介入においても通常のストレッチング強度においても関節可動域や筋スティフネスを変化させることは可能であるが,高強度ストレッチングの方がより大きな筋スティフネス減少効果を示すことから,ストレッチングの長期介入においてもストレッチング強度は筋スティフネス減少に重要な要素であることが明らかとなった. 加えて,非介入側に対するストレッチング介入の波及効果であるCross-education effectについても検討した結果,高強度ストレッチングを用いた群のみ関節可動域は有意に増加したが,筋スティフネスには有意な変化が認められなかった.この結果より,cross-education effectにおいてもストレッチング強度は重要な指標であることが示された(Nakamur et al. J Biomech. 2022)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究遂行・論文効果は順調に進んでいるが,コロナ禍で中断していた研究などを取り戻す事はできたが,解析・成果報告までは出来ていなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
現在,蓄積したデータの解析を進め,速やかに論文としては発表を進めるように投稿作業を進めていく予定である.
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Causes of Carryover |
コロナ禍で実験の進捗スピードが遅くなり,すべての結果を公開することができなかったため,データ解析・論文発表に使用する予定
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Research Products
(12 results)