2021 Fiscal Year Research-status Report
Association of activity changes in the motor cortex and lower motor neuron with anti-spastic effect of the vibratory stimulation
Project/Area Number |
19K19892
|
Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
野間 知一 日本福祉大学, 健康科学部, 教授 (10535793)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 振動刺激 / 筋緊張測定 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、振動刺激の痙縮抑制メカニズムに大脳皮質の変化と脊髄の変化、およびその相互作用が寄与すると着目している。計画立案当初は、3年間の研究期間に様々な振動刺激条件での中枢神経への影響を大脳皮質と脊髄の両面でとらえられる実験装置を作成し、健常者および痙縮患者を対象に検証する計画であった。2019年度は、実験装置の作成が完了した。機能としては1筋緊張の張力をリアルタイムに測定する機能や2市販の様々なバイブレーターを掴み適切に前腕や手掌にあてる機能、3 測定者の手の大きさに合わせてワンタッチで調整可能でさらに固定した後は決して外れない安全機能、4手首を任意の角度で止める機能などを取り入れることに成功した。2020年度は安全性の確認、健常者を対象にした大脳皮質と脊髄への影響を調べる予定であった。結果としては安全性の確認、実験装置に含まれる緊張力測定装置の再現性等の確認は実施できたものの、測定機材の不備や故障と新型コロナ感染症に伴う人を対象とした実験の実行が難しかったことから大幅に遅れた。2021 年度に入り機材の問題は解決したが、その機材に慣れる時間を要したことと新型コロナ感染症の問題は継続したため前年同様に新型コロナ感染症に伴う人を対象とした実験の実行が難しかった。加えて申請者が新型コロナ感染症への対応から業務多忙となり適切な研究時間の確保しづらくなったことも複合的に影響し遅れることとなった。そのため研究期間を1年延長する申請を行なった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2021年度は安全性の確認、健常者を対象にした大脳皮質と脊髄への影響を調べる予定であった。前年にF波を測定するために使用する予定であった本学備品(Powerlab ADinstuments 社)にデータ分析時に信頼性の問題が分かり、新しくneuropack(日本光電社)を使用することになった。ただし、申請者にとって慣れない機材となったことから適切な測定精度やデータ分析の習熟に時間がかかった。また、新型コロナ感染症の問題が継続したため人を対象とした研究が募集含め他の研究者に実験協力を得ることができず実行が難しかった。加えて申請者が新型コロナ感染症への対応から業務多忙となり適切な研究時間の確保が難しかったことなどが複合的に影響し遅れることとなった。
|
Strategy for Future Research Activity |
新型コロナ感染症に伴う問題で人的な研究への協力が得られ にくい状況は継続している。ただし、感染対策を徹底することで比較的実験の協力が得られやすい状況となっている。募集を関係者数名でできるような予備的な研究とするなど実験の工夫も含めて検討していく。ただし、病院で患者を対象とした研究の実現可能性は新型コロナ感染症対策のため極めて困難な状況となっている。社会の感染症の蔓延状況や医療機関の負担度など鑑みて慎重に検討していく。
|
Causes of Carryover |
2021年度は新型コロナ感染症の問題が継続したため人を対象とした研究が対象者募集含め他の研究者に実験協力を得ることができず実行が難しかった。加えて申請者が新型コロナ感染症への対応から業務多忙となり適切な研究時間の確保が難しかったことなどが複合的に影響した。2022年度は、まだ新型コロナ感染症の蔓延が継続していることから病院等で実施する実験は見送る可能性が高い。当初計画に挙げた医療機関や外部施設に実験装置を移送するためのキャリーケースなどは購入しない。設備備品費として書籍を予定通り購入し、測定に必要な電極類は感染リスクを減らすためディスポの消耗品を購入する。
|