2023 Fiscal Year Research-status Report
食道癌周術期患者に対する客観的予後予測に基づく理学療法戦略の構築
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19K19905
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
高尾 昌資 浜松医科大学, 医学部附属病院, 理学療法士 (40774112)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 食道癌 / 周術期身体機能 / リハビリテーション / 術後合併症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、 食道癌に対する食道切除術患者を対象に、術前の各種検査から客観的に予後を予測するCPRを抽出し、根拠に基づいた理学療法を推進するための基 盤を確立することを目的としている。最初の2年間で術後肺合併症の発症、退院時(術後1ヶ月)の身体機能低下に対するCPRを抽出する。後半の2年間で術後1 年の予後や身体活動などに対するCPRの抽出と、CPRによって抽出した対象者に対する強化療法介入の効果を検証する計画である。
当該年度は、データ解析と論文執筆を予定していたが、昨年に続き他業務過多により予定を進めることができなかった。本報告の時点で、同意取得登録症例は142例(うち除外21例)、1年間の追跡終了症例は121例となった。データ欠損など考慮し、100例程度は確保できると予測する。 術後の追跡期間におけるデータ測定では、術後補助化学療法や食事摂取不良、再発による再入院などによる全身状態の悪化により、データ欠損が増加した。 新型コロナウィルスの影響もあり、当初の計画内容を完遂することは難しくなっているが、術後合併症との関連性、退院時(術後1ヶ月)の身体機能を含めた術後の身体機能回復の推移について、術前から術後1年までのフォローアップデータを基に報告を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
開始当初より、症例の蓄積に遅延が生じたこと。また新型コロナウィルスによる影響による業務過多や症例蓄積の遅延により計画の全体が遅延した。さらに、他業務過多に伴い、当初のエフォートを割けなくなったことが影響した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画では、最初の2年間で術後肺合併症の発症、退院時(術後1ヶ月)の身体機能低下に対するCPRを抽出し、後半の2年間で術後1 年の予後や身体活動などに対するCPRの抽出と、CPRによって抽出した対象者に対する強化療法介入の効果を検証する計画であったが、研究の遅延により後半の検証は困難となっている。そのため、当初の計画の前半部分である術前身体機能と合併症との関連性について、退院時(術後1ヶ月)の身体機能を含めた術後身体機能の回復経過について報告することを検討する。
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Causes of Carryover |
論文執筆投稿が次年度以降に遅れたため、論文校正費や論文投稿費として予定していた使用額がそのまま次年度使用額となった。 次年度は、解析・論文校正・論文投稿費として使用予定。
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