2022 Fiscal Year Annual Research Report
Feasibility of pulmonary tele-rehabilitation for COPD patients at home.
Project/Area Number |
19K19909
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
陶山 和晃 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 客員研究員 (50836236)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 遠隔リハビリテーション / 呼吸リハビリテーション / 運動療法 / 慢性閉塞性肺疾患 / 運動耐容能 / 健康関連生活の質 / 身体活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者に対する遠隔的呼吸リハビリテーション(PTR)の実施可能性を検証することを目的とした.2019年度はPTRシステムの構築と試験的検証を行い,2020年度よりPTRの介入効果を検証するためプロトコルを再編し,症例集積を開始した.2022年度は研究成果を関連学会等にて公表し,複数の学会賞を受賞した. 対象は安定期外来COPD患者とし,オンライン診療システムをインストールした端末を医療機関と自宅に設置した.経皮的動脈血酸素飽和度や血圧等は画面上で随時確認し,緊急時には主治医への連絡や救急要請が取れる十分な体制を整えた.本システムを介して,理学療法士と対象者が画面上にて1:1でPTRプログラム(呼吸体操,四肢筋力トレーニング,座位エルゴメーター運動,身体活動指導)を8週間(2回/週)実施した.座位エルゴメーター運動に関しては,漸増運動負荷試験より得られた最高仕事量の40%負荷強度で20分間行い,2週目以降は自覚的運動強度(修正ボルグスケール4-5相当)を指標に漸増させ,60%強度を目標強度と設定した.また,活動日誌を用いて日々の呼吸器症状や身体活動状況を確認し,個別的な身体活動指導も実施した. その結果,5名の外来COPD患者が本研究へ参加し,4名(73±5歳,GOLD重症度分類Ⅰ-Ⅱ期:2名)がプロトコルを完遂し,主治医への緊急連絡等の重大な有害事象は認められなかった.運動耐容能(ISWD)は平均65±標準偏差45mの増加を認め,不安・抑うつ(HADS)および健康関連生活の質(CAT)の合計点はそれぞれ3±4点,4±4点の減少が見られた.さらに,歩数は1,383±1687歩増加した. 以上より,PTRは従来の外来呼吸リハビリテーションと同程度の介入効果が期待でき,新たな呼吸リハビリテーションとしての実施可能性を有することが明らかとなった.
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Research Products
(16 results)