2019 Fiscal Year Research-status Report
リハビリテーションを用いた酸化ストレス改善による新たなパーキンソン病治療の確立
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19K19920
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
大野 洋一 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 講師 (10709059)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / 酸化ストレス / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はパーキンソン病の進行原因の1つと考えられているドーパミン細胞の酸化ストレスに対する運動介入の効果を検証することを目的に実施している。 本年度は本研究の主要なアウトカムとなる酸化ストレスに対する評価方法の確立と被験者の募集を中心に活動を実施した。 酸化ストレスに対する評価方法としては、当初より予定していた簡易的な血液採取によるヒドロペルオキシドの測定を可能とする機器の選定と導入に至ることができた。しかし、研究調査を進める過程で血液中のヒドロペルオキシドが脳内(線条体)の酸化ストレス変化を反映することの検証が必要となった。そこで脳内の酸化ストレスマーカーとして用いられているニトロチロシンとヒドロペルオキシドとの関連性を動物実験を通して検証することにした。動物に対する運動負荷、運動期間の設定やそれに必要となる環境設定、また動物からの血液採取によるヒドロペルオキシドの測定手技は確立したが、昨今のコロナ関連の影響によりニトロチロシンに対する試薬の入手が困難な状態となり、研究の遅延が生じている。ニトロチロシンに対する試薬の生産予定は未定となっており、今後、これに代わるバイオマーカーの検討や測定方法も考慮することも視野に入れる必要がある。 被験者の募集に関しても動物実験の結果を得てすみやかな遂行を計画していたが、動物実験の遅延や被験者に対する研究説明会の開催が困難な状況から研究全体として計画を遅延せざるを得ない状況となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ヒトに対する介入を行う前段階として動物を使用した血液測定によるヒドロペルオキシドと脳内(線条体)のニトロチロシンに対する関連性の検討に必要となる環境を整えることができた。しかし、昨今のコロナ関連による影響で試薬の入手が困難になっており、試薬の生産再開を待つか、もしくは別のバイオマーカーによる測定を検討している。被験者の募集も数か所より内諾は得ているが実際の測定開始は未定となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ関連の影響が落ち着き次第、試薬の入手、もしくは別方法を用いて動物実験の検討を進める。また、被験者調整においても適宜連絡をとり、速やかな測定開始へ移行できるように準備を進める。
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Causes of Carryover |
被験者に対する測定の遅延から、被験者に対する謝礼、貸し出し用の運動器具の購入、測定旅費が今年度は生じなかったため、次年度使用額が生じたものと考えられる。 使用計画としては、被験者測定が開始した際の上記費用に充てる予定である。
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