2022 Fiscal Year Annual Research Report
中枢神経障害という新たな視点から糖尿病による排便機能障害の病態解明
Project/Area Number |
19K19923
|
Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
大城 直美 杏林大学, 保健学部, 助教 (20646939)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 外肛門括約筋 / 腹壁筋 / 糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
外肛門括約筋の運動ニューロンの経時的変化を確認するため、糖尿病発症5ヵ月のラットと同週齢の対照群とで比較した。結果、糖尿病発症後5ヵ月のラットにおいても対照群と運動ニューロンの数と大きさにおいて差がないことが判明した。これは腹壁筋とは異なる結果となったため、糖尿病における中枢神経への影響は筋によって異なると考えられ、筋の解析を進めることとした。 腹壁筋と外肛門括約筋の免疫組織学的解析をパラフィンブロック切片で作成していたが、筋線維のtype(遅筋線維のtypeⅠ、速筋線維のtypeⅡa、typeⅡb)の染め分け結果が得られなかったが、凍結切片に切り替えて試薬が確定し解析を進めている。 結果として、腹壁筋ではtypeⅠ: typeⅡa:typeⅡb::typeⅡDXの比率が、対照群で21.3:8.7:65.4:34.6に対して、糖尿病群では、13.0:18.8:40.6:27.5であった。また、筋線維の面積については、typeⅠ、typeⅡa、typeⅡDXは糖尿病群で小さくなるのに対し、typeⅡbでは対照群より大きくなる傾向がみられた。 外肛門括約筋では、どちらの群もほとんどtypeⅡaで占められており、typeⅡbは全く見られなかった。筋線維の大きさも差が見られなかった。今後はさらに免疫染色の数を増やし、統計解析を行っていく。
|