2020 Fiscal Year Research-status Report
Establishing minimal clinically important difference of Canadian Occupational Performance Measure
Project/Area Number |
19K19925
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
大野 勘太 東京工科大学, 医療保健学部, 助教 (70827823)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | カナダ作業遂行測定 / COPM / MCID / 臨床上意味のある最小変化量 / 患者報告式アウトカム / レスポンスシフト |
Outline of Annual Research Achievements |
【カナダ作業遂行測定(COPM)の測定精度に関する検証】 患者報告式アウトカムにおける評価バイアスとして知られているレスポンスシフトに関して検証を実施.初回評価と再評価における患者の認識をインタビューにて調査し,患者の発言を逐語録に起こして帰納的内容分析を実施した結果,18/19名の患者にレスポンスシフトの発生が認められた.レスポンスシフトは計5種類に分類されることがわかった.現在,学術誌の投稿準備を進めている. 本研究に関しては2021年7月に開催される日本臨床作業療法学会の第7回学術大会(オンライン開催)での学会発表を予定している.
【カナダ作業遂行測定(COPM)のMCIDの算出】 全3施設の回復期リハビリテーション病棟で計100名の入院患者を対象にデータ収集を実施.COPMによって全380の作業が特定された.COPMのMCIDの算出にはROC曲線を適応することとし,外的基準にはTransition index(以下,TI:1=作業遂行上の困難感は完全になくなった~7=作業遂行上の困難感がかなり悪化した)を用いた.TIが1~3の者を「作業遂行改善群」,TIが4の者を「作業遂行不変群」と操作的に定義し,MCIDの解析を実施した.解析の結果,遂行度は1.75(AUC 0.72,95%信頼区間:0.582~0.850),満足度は2.25(AUC 0.84,95%信頼区間:0.745~0.925)となった.現在,学術誌の投稿準備を進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究課題の全てのデータ収集は完了しており,2021年度中に学術誌への投稿を控えている.現在,2編を国際学術誌への投稿を予定している.
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Strategy for Future Research Activity |
全データ収集が完了しているため,今年度は国際学術誌への論文投稿の準備を進めている.
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Causes of Carryover |
2020年度はCOVID-19の影響で国際学会(2ndCOETC,チェコ開催)や国内学会(第7回日本臨床作業療法学会,北海道)など,申請当初に参加を予定していた複数の学術大会の参加が中止となったため,大幅な旅費の支出がなくなったため,当初の使用額の余剰が生じた. 2021年度には論文投稿,データ解析に関する研究協力施設との打ち合わせを兼ねてオンラインミーティングを頻繁に実施することとなるため,未使用となっていた旅費を研究協力施設(五反田リハビリテーション病院,蒲田リハビリテーション病院,イムス板橋リハビリテーション病院)に,ミーティングとデータ収集を目的としたAV機器の購入に充てることとする.また,オープンアクセスの国際雑誌への投稿も2件予定しており,英文校正などにも使用予定.
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