2021 Fiscal Year Research-status Report
成人および幼児発育期における下肢アライメントに対する内側広筋の役割について
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19K19929
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Research Institution | Seijoh University |
Principal Investigator |
山内 高雲 星城大学, リハビリテーション学部, 研究員 (30610414)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | O脚 / 内側広筋 / 若年女性 / 幼児 / 内反モーメント / 歩行 / 変形性膝関節症 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究課題1:O脚を有する健常若年女性において、大腿四頭筋に対する内側広筋の筋厚比が大きいと、歩行周期の荷重立脚早期、すなわち、荷重応答期において、外的な内反モーメントが小さいのに対して、内側広筋の筋厚比が小さいと、内反モーメントは大きいことが分かった。外的な内反モーメントは膝関節の内側にかかる荷重量を反映しているため、若年期から、O脚で内側広筋の筋厚比が小さいと、将来的に、内側型の変形性膝関節につながる危険性が高いことが推測された。今後は、運動などによる内側広筋の筋厚比の発達が、変形性膝関節症の発症予防につながるかどうか、その効果が期待される。
研究課題2:1歳から3歳の幼児において、O脚は1歳から3歳にかけて真っ直ぐになり、大腿四頭筋に対する内側広筋の筋厚比との関連は認めなかった。一方、内側広筋の筋厚比は、2歳から3歳にかけて、有意に増加し、2歳時と3歳時の皮下脂肪が厚いと内側広筋の筋厚比が小さいことが分かった。このことから、2,3歳児の食事や運動などの生活習慣が、内側広筋の筋厚比の発達に影響を与える重要な時期であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究課題1については、英語論文にして投稿し、審査中である。研究成果は、2021年に日本臨床スポーツ医学会で発表した。研究課題2については、分析統計を行っている段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究課題2については、分析統計を行っている段階で、今後、学会発表や英語論文にして投稿していく予定である。
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Causes of Carryover |
2021年、研究成果を学会で発表する際に、コロナの影響で、オンライン学会となったため、旅費が必要なくなり、当該助成金が生じた。英語論文の英文校正費や投稿費用に使用する予定である。
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