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2019 Fiscal Year Research-status Report

児童生徒の障害理解を目的としたアダプテッド・スポーツ教育プログラムの開発

Research Project

Project/Area Number 19K19940
Research InstitutionHokkaido University of Education

Principal Investigator

大山 祐太  北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (60711976)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywordsアダプテッド・スポーツ / 障害理解教育 / パラリンピック教育
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、実践者の心身の状態に合わせてルールや用具を工夫したスポーツの総称である「アダプテッド・スポーツ」に関する授業の開発を主たる課題としている。2019年度は、実際に児童生徒を対象にスポーツ体験を伴うアダプテッド・スポーツの授業を実践し、児童生徒の反応や授業後の成果物、教職員・保護者のヒアリング結果等から、今後の授業展開に向けた課題抽出を試みた。
北海道内の小中高校23校において、約1,000名の児童生徒を対象に授業を行った結果、特に児童に対しては「取り組みやすさ」が再度の実践意欲を喚起することにつながることが確認された。児童の競技体験後のアンケート結果から、「プレーが難しい」と感じた競技については「また取り組みたい」と解答される割合が低く、体験を「楽しい」と感じられた場合、その競技を「またやりたい」と強く思うことがわかった。このことからは、学習を深化させる前段階、「(パラやアダプテッドを)まず知る」段階においては、競技の細かなルールや歴史などを丁寧に説明するのではなく、競技の本質を損なわない程度に簡素化して、まず自由に触れさせてみることが重要であると考えられた。体験を進める中で、児童生徒が興味関心を持った際に、付加情報として適宜細かなルールや成り立ち、豆知識などを紹介していくことが効果的であると考えられた。
その他、「障害」や「障害のあるスポーツ選手」を強調せず、「誰もが」取り組めるようにスポーツを修正させるという観点を強調することが平等意識の醸成に寄与しうることや、障害理解を目的とする以外に、一般体育の各競技の導入にもアダプテッド・スポーツが有効である可能性も伺えた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初は、研究に協力していただける学校が約10校程度と見込んでいたが、口コミなどもあり想定よりも多くの学校と連携して授業を進めることができた。
(実際は延期となったが)2020年のパラリンピック開催を控え、「パラリンピックの理解」「障害者の理解」「アダプテッド・スポーツの体験」に関する教育現場の需要が高かったことが考えられる。
へき地にある小規模の小学校や高校、学年の約半数が特別支援学級の児童で構成される小学校など、地域の教育資源にばらつきがある様々な学校において授業できたことは今後の研究に多くの示唆を与えてくれるものであった。
想定以上の豊かな実践ができた一方で、私事・家庭の事情により、成果検討及び成果発表の取り組みに十分な時間を取ることができなかったため、評価区分としては総合的に「おおむね順調に進展している」と判断する。

Strategy for Future Research Activity

2020年は、2019年の実践・調査結果を踏まえて「アダプテッド・スポーツ授業」の指導案や授業の進め方、体験競技の選択などを具体化して実践し、成果の検討をおこなう予定であった。

しかし、新型コロナウィルスの影響で、学校に出向いて授業をおこなうということが当面は一切できなくなった。

大幅な計画修正を余儀なくされているが、現時点では、9月以降にコロナの感染状況がある程度の鎮静化をみせ、学校サイドから実践の依頼があった場合は予定通り進めることを考えている。万一、出前授業ができないと判断された場合は、「遠隔授業教材の開発」を主軸にし、研究計画を書き換えて進めざるを得ないと考えている。

Causes of Carryover

スポーツ用具やインク等の消耗品が新規購入が極力ない状態で研究遂行できたため
次年度も「授業実践」を行う予定であったが、新型コロナウィルスの影響で計画変更を余儀なくされる可能性が考えられるため、遠隔授業用のテキスト作成、映像配信の準備に経費を充てることとしたい

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 特別支援学級の体つくり運動における「バルシューレ」の有用性-ダウン症児Aの事例から-2019

    • Author(s)
      大山祐太
    • Organizer
      第24回日本アダプテッド体育・スポーツ学会

URL: 

Published: 2021-01-27  

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