2021 Fiscal Year Research-status Report
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19K19952
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
笹原 潤 帝京大学, 医療技術学部, 准教授 (70527465)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高気圧酸素治療 / 脳震盪 / スポーツ |
Outline of Annual Research Achievements |
現在行われている脳震盪の治療は安静のみで,積極的な治療手段は選択肢となっていない。本研究により脳震盪の急性期に高気圧酸素治療の安全性と有効性が確 立されれば,スポーツ立国をめざす本邦に大きく貢献できる。 2019年度は,当初の研究計画に基づき準備を進めていた中で,研究対象となるグループに研究の説明を行い,研究への参加を求めたところ,難色を示された。また,認定臨床研究審査委員会からも脳震盪の急性期に保険適用外の治療を行うことの安全性について指摘を受けた。そのため,研究計画の変更が必要となり,その調整に時間を費やしていた。 2020年度は,研究対象となるグループと認定臨床研究審査委員会からの指摘をもとに,当学の臨床研究センターと協議を行っていた。その中で,本研究の目的について若干修正を加える必要が出てきた。本研究の目的は,脳震盪の急性期に対する高気圧酸素治療の有効性を明らかにし,適切な治療プロトコルの基盤を作成 することであった。しかし,脳震盪の急性期に対する高気圧酸素治療の安全性がまだ明らかとはなっていないため,まずはその安全性を明らかにすることに主眼をおいて研究計画を練り直し,2021年2月に新しい研究計画が完成した。認定臨床研究審査委員会での審査も複数回実施し,2021年度の8月ころから本研究が始動する予定であった。しかし,その後度重なる修正が必要となり,2021年度には研究をスタートすることができなかったが,研究を開始する準備を完全に整えることができた。実際に2022年4月に研究をスタートすることができている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
私が所属している研究機関では,これまでに特定臨床研究を実施した実績がなかったため,その審査に想定以上の時間と労力が必要であった。その結果,2021年度の8月ころから本研究が始動する予定であったが,その後度重なる修正が必要となり,2021年度には研究をスタートすることができなかった。しかし,2021年度中に研究を開始する準備を完全に整えることができ,実際に2022年4月に研究をスタートすることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年4月に研究をスタートできたので,今後は症例数を増やしつつ,計画通り安全に研究を推進していく予定である。
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Causes of Carryover |
研究の進捗状況に遅れが出ており,2021年度までの支出が少なくなっている分を2022年度に繰り越すため,次年度使用額が生じた。繰り越した研究費は,認定臨床研究審査委員会の審査費用やモニタリング費用,研究のための高気圧酸素治療治療費などにあてる予定である。
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