2021 Fiscal Year Research-status Report
長距離走者のパフォーマンスにもたらすスプリントトレーニングの効果の解明
Project/Area Number |
19K19958
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Research Institution | Niigata Agro-Food University |
Principal Investigator |
山中 亮 新潟食料農業大学, 食料産業学科, 講師 (50632840)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | スプリントトレーニング / 乳酸カーブランニングテスト / 陸上競技400mトラック / 屋外 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,昨年度の実験の結果を受け,長距離走者を対象としたスプリントトレーニングを実施した。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け,十分な被験者数を確保できなかったため,データ数を確保できなかった。 一方,今後数年間も新型コロナウイルス感染症拡大の影響が懸念されることから,感染リスクが低い屋外で測定可能な,長距離走者のための乳酸カーブランニングテストのプロトコル作成のための実験を追加で実施した。対象は,日本トップレベルの男性長距離走者5名であった。乳酸カーブランニングテストとして,屋内では、トレッドミルを用いて,1分間の休息を挟みながら3分間の走行を繰り返し実施する方法を用いた.一方,屋外では,1分間の休息を挟みながら陸上競技400mトラックでの3周走(1200m)を繰り返し実施する方法を用いた。設定ペースとして,屋内におけるトレッドミルテストでは,7段階の走速度(286, 300, 316, 333, 353, 375, 400m/min)を用いた。屋外でのテストでは,トレッドミルと同様の走速度をターゲットとし,実際に1200m走に要した時間を測定することでそのステージの平均走速度を算出した。 その結果,血中乳酸濃度が4および6mmol/l時の走速度は,屋内でのテストでは,357±12および379±15m/minであり,屋外でのテストでは,339±18および356±15m/minであった。両テストにおいて,10000m走のシーズンベストタイムと血中乳酸濃度が4および6mmol/l時の走速度の関係を検討したところ,それぞれ10000m走のタイムと4および6mmol/l時の走速度との間に,有意な相関関係が認められた。従って,屋外における各ステージの運動時間が異なるテストにおいても,血中乳酸濃度に対する走速度から競技パフォーマンスを推測できると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度までに長距離走者を対象としたスプリントトレーニング実験を完了する予定であったが,コロナ禍の影響もあり被験者数不足のために完了できていない状況のため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度には,長距離走者を対象としたスプリントトレーニングを完了できるめどをたてている。
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Research Products
(2 results)