2020 Fiscal Year Research-status Report
アルペンスキー女子選手を対象とした競技力向上のための技術分析及び滑走ライン分析
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19K19972
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| Research Institution | University of Fukui |
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Principal Investigator |
近藤 雄一郎 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(教員養成), 講師 (60646579)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | アルペンスキー競技 / 女子選手 / タイム分析 / ターン後半のタイムロス / シェーレン / 内脚荷重過多 / 正確性 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、アルペンスキー競技における女子選手を対象とした技術分析及び滑走ライン分析を行うことで、競技力向上のための技術的特徴を明確化することが目的である。
2020年度は、大学生の女子トップ選手を対象としたレース分析を行い、女子選手は急斜面区間における旗門通過後のターン後半の所要時間で長い時間を要していることが明らかとなった。ターン後半の所要時間が長くなる技術的要因として、旗門通過時のスキー先端の方向が次の旗門方向ではなく斜面下方向を向いている傾向にあることや、旗門通過後の内脚の荷重過多によるシェーレンが多く生じていることが挙げられた。そのため、女子選手の技術的課題として、旗門通過時の次の旗門方向へのスキーの方向付けと外脚を主体とした荷重操作が挙げられた。
また、ユース・ジュニア・シニアの指導者を対象として、女子選手が競技力向上を図るために必要な技術的課題に関するアンケート調査を実施した。調査の結果、競技成績を高めていくためには、「正確なスキー操作」「正確なポジショニング」「正確な荷重動作」「正確な重心移動」の4つの正確さが必要となることが明らかとなった。また、各カテゴリーに共通する技術的課題として、「重心がターン内側・腰がターン内側に入る」「腰の位置が低い」「後傾姿勢」という3つのターン中の姿勢に関する課題や、「難易度が高いコース・バーン・セッティングへの不適応」、「ハイスピードへの低い対応力」が位置づけられた。これらの課題に対して、ユース期を「習得」、ジュニア期を「習熟」、シニア期を「洗練」という3つの位相として捉え、段階的・系統的に指導していくことの必要性が明らかとなった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度は大学生女子トップ選手のレース分析を行うことができ、また国内FISレースにおける現地調査も実施することができた。前年度は記録的な雪不足や新型コロナウイルスの影響により多くのレースがキャンセルとなったため、十分な現地調査は実施できなかったが、手元にある限られたデータから分析を進めることができた。また、現地調査を補うための優れた選手を育成する指導者に対するアンケート調査を実施し、現場の指導者が捉える女子選手の技術的課題について明らかにすることができたことから、おおむね順調に進展していると判断する。
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| Strategy for Future Research Activity |
2020年度に実施した研究の対象者は大学生女子選手であったため、2021年度は対象とする選手を高校生選手まで幅を広げた研究を実施する。また、タイム分析結果の要因検討が技術的観点からのアプローチに留まっているため、滑走ラインの差異に着目した分析を行うことで、女子選手の課題をより精緻化し示していく。
また、2020年度の研究成果を学会発表及び学術論文として発表するとともに、研究成果を選手やコーチへフィードバックすることで女子選手の競技力向上に貢献する。
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| Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響により、当該研究の成果の発表を予定していた学会が中止及びオンライン開催となった。そのため、学会参加旅費が掛からなかったため、次年度使用額が生じた。次年度使用額については、2020年度の研究成果を論文として発表する際の投稿・掲載料として使用する。
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Research Products
(3 results)
