2020 Fiscal Year Research-status Report
脱水がサービス精度を低下させる機序の解明と水分補給戦略の構築
Project/Area Number |
19K19981
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Research Institution | Hokusho University |
Principal Investigator |
黒田 裕太 北翔大学, 生涯スポーツ学部, 准教授 (30784128)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 水分損失 / テニス / 2ndサービス / 実行機能 / 筋力 |
Outline of Annual Research Achievements |
脱水症状は,有酸素性および無酸素性の運動能力低下や環境温度の違いにより運動能力への影響が異なることが報告されている.体内の水分損失は,運動による体重変化や運動後の尿や血液を採取することにより把握することが可能である.それらの評価を用いた研究では,運動能力の低下を報告する研究に留まっており,競技特有のパフォーマンスに与える影響を報告した知見は乏しい.本申請課題は,水分損失がテニス競技の2ndサービス精度に与える影響およびパフォーマンス低下の要因を検討することを目的としている.本申請課題から得られる成果は,テニス競技の試合中におけるサービス精度の維持や低下抑制に貢献するだけではなく,暑熱環境下で実施するスポーツ競技に脱水を防ぐコンディショニング戦略の重要性を提案することができる.得られる成果としては,テニス競技における脱水症状と競技パフォーマンスの関連性を示すことができるほか,今後これらを基礎とした栄養介入方法の基盤構築が成されれば,テニス競技に留まらず競技横断的な波及効果が期待される.2020年度の実施計画としては,室温40℃および湿度が20%の高温環境下において水分損失がサービス精度に与える影響および要因の検討を実施予定としていた.2020年度の実験は,2019年度までに実施した予備実験を参考に,本実験を実施する予定だった.しかし,コロナウィルスによる影響で様々な規制により,本実験を実施できなかった.本研究は,ヒトを対象にした研究であるため,2020年4月以降も実験再開の条件が整わなかった.このことから当初の研究実施計画通りに研究が遂行できていない.しかし,実験に使用するプロトコルの修正,測定項目の見直しおよび研究施設の環境整備を実施し,研究実施計画通りに実施する目処が立った状況である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本申請課題の進捗状況は,2019年度に予備実験が終了したため,2020年度は,本実験を実施するところであった.しかし,コロナ禍による影響で,ヒトを対象とした実験を実施することが難しかった.本研究は,ヒトを対象にした研究であるため,2020年4月以降も実験再開の条件が整わなかった.このことから当初の研究実施計画通りに研究が遂行できていない.
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は,実験に使用するプロトコルの修正,測定項目の見直しおよび研究施設の環境整備を実施した.2021年度は,実施時期は遅れてはいるが,研究実施計画通りに実施する目処が立った状況である.人工気象室には室内の空気循環が実施可能な機器を設置し,感染症対策を徹底して実施する.
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Causes of Carryover |
2020年度は,本実験を実施するところであった.しかし,コロナ禍による影響で,ヒトを対象とした実験を実施することが難しかった.次年度使用額が生じた理由としては,その本実験で使用しようとしていた金額およびそれに準ずる実験消耗品で計上していたものが使用しなかったことにある.2021年度は, 2020年度において実験に使用するプロトコルの修正,測定項目の見直しおよび研究施設の環境整備を実施し,研究実施計画通りに実施する目処が立った状況であるため,本実験を速やかに使用する予定である.
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