2022 Fiscal Year Annual Research Report
極めて短時間で全身持久力から骨格筋の量・機能の向上をもたらす新たな運動様式の開発
Project/Area Number |
19K19990
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Research Institution | National Agency for the Advancement of Sports and Health |
Principal Investigator |
山岸 卓樹 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学・研究部, 契約研究員 (10794696)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 間欠的高強度運動 / スプリント時間/セットと骨格筋の生理学的応答 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、短時間の間欠的高強度運動(HIIT)に対する生理学的応答およびトレーニング効果を生み出すHIITの最少量を解明することを目的に実施した。当初の予定ではHIITに対する一過性の生理学的応答を検証した後に、介入研究を実施する予定であったが、新型コロナウィルスの発生および長期に及んだ行動規制、さらに研究代表者の所属先の変更等により、大幅な予定の変更を余儀なくされた。結果として、本研究期間において、HIITに対する一過性の生理学的応答を以下に示す2つの実験を通して検証した。【実験1】総スプリント時間(40秒)およびスプリント・休憩比(1:8)を統一した場合、スプリント様式に関わらず(10秒×4セットor 20秒×2セット)大腿部骨格筋(計8筋)の活動レベル(MRI T2値)および酸素摂取量(VO2)は同等に増加した一方で、大腿部骨格筋(大腿直筋・外側広筋)における酸素消費量(組織酸素化指標)はスプリント時間に影響を受ける(20秒>10秒)ことが明らかとなった。【実験2】15秒スプリントを3セット(セット間休憩180秒)実施した際、大腿部骨格筋(計8筋)のMRI T2値は僅か30秒(15秒×2セット)で有意に増加した一方で、3セットを通してT2値が増加し続けたのは広筋群(外側広筋・内側広筋)のみであった(その他の筋は2セット≒3セット)。さらに、広筋群においては積分筋電図(iEMG)も3セットを通して維持されたが、その他の筋ではiEMGが2セット以降は低下することが明らかとなった。
【最終年度の研究状況】 上述の2つの実験で取得した大腿部骨格筋の組織酸素化指標の再分析を実施し、スプリント時には大腿直筋が外側広筋と比較し酸素消費量が増大する一方で、セット間の休憩時では両筋で差がないことを明らかにした。本研究で得られた知見を基に論文執筆を進め国際学術誌への投稿準備を整えた。
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