2020 Fiscal Year Annual Research Report
運動はサルコペニアに先立って生じる神経筋シナプスの形態変化を抑制できるか
Project/Area Number |
19K20025
|
Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
神谷 訓康 大阪医科大学, 医学部, 講師 (90780073)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | サルコペニア / 運動 / 神経筋接合部 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初は、2017~19年の11月にそれぞれ対象者を募集し、介入群と対照群とに割り付けて血中CAF値の変化を比較する予定としていた。しかし、2019年11月に開始したグループは、介入期間途中で新型コロナウイルス感染症が拡大したため、介入後の採血による評価は実施できなかった。そのため、2017年11月及び2018年11月開始の期間に参加した対象者の内、介入前後で血液を採取することが出来、除外基準該当者を除外後の179名(介入群79名、対照群100名)を解析対象とした。 男性において、対照群では、介入前と比較して介入後に、BMI及び最大歩行速度の増加を認め、骨格筋指数、体脂肪率、握力、推定最大酸素摂取量には有意な変化を認めなかった。介入群では、介入前と比較して介入後に、BMI及び体脂肪率の減少と、最大歩行速度及び推定最高酸素摂取量の増加を認め、骨格筋指数、握力には有意な変化を認めなかった。 女性において、対照群では、介入前と比較して介入後に、BMI、骨格筋指数、最大歩行速度の増加を認め、体脂肪率、握力、推定最高酸素摂取量には有意な変化を認めなかった。介入群では、介入前と比較して介入後に、体脂肪率の減少と、骨格筋指数、最大歩行速度、推定最高酸素摂取量の増加を認め、BMIと握力には有意な変化を認めなかった。 介入前の血中CAF値の幾何平均[幾何標準偏差]は、男性では、介入群164.5[1.4]pg/mL、対照群190.7[1.3]pg/mLと、対照群で有意に高かった(p=0.028)。女性では、介入群170.8[1.6]pg/mL、対照群174.0[1.3]pg/mLであり、有意差を認めなかった(p=0.784)。 男女とも、介入群と対照群のいずれにおいても、介入前後の比較で血中CAF値の有意な変化を認めなかった。
|