2020 Fiscal Year Research-status Report
プレッシャー下の運動パフォーマンス-「あがり」のみを前提としないモデルの構築-
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19K20033
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
佐々木 丈予 法政大学, スポーツ研究センター, 研究員 (40772554)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | プレッシャー / チョーキング / クラッチ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「パフォーマンス結果の悪化」のみを前提とせずに、心理的プレッシャーが運動パフォーマンスに及ぼす過程に関連する因子ならびに因子間の関係性を明らかにすることである。本年度は、4年計画の2年目にあたり、アンケートによる本調査に向けた予備調査を実施する計画であった。しかしながら、本来の研究計画を変更し、前年度に実施した文献調査を継続した。その理由は、「あがり」のみを前提としないプレッシャー下のパフォーマンスのモデルを包括的に構築するにあたり、最終的なパフォーマンス結果に至る過程に存在する要素を網羅的に把握することが必要だったためである。そして今年度は、プレッシャー下のパフォーマンスに関わる要因や症状を明らかにした研究に加えて、可能な対処やその有効性に関わる文献の調査を行った。その結果、将来的に構想している、プレッシャー下における運動パフォーマンスの最適化のための介入方策の確立に向けて、対処可能性の観点から、先行研究の知見をまとめることができた。加えて、プレッシャー下における運動パフォーマンスの特徴について、実験研究のみならず、事例研究についても網羅的に把握することができ、客観的事実のみならず、アスリートの主観を踏まえたプレッシャー下でのパフォーマンス体験の視点からも、先行研究をまとめることができた。以上の成果により、次年度以降のアンケート調査の結果を複合的に解釈することが可能になるといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究の特徴は、プレッシャー下の運動パフォーマンスの特徴を網羅的に明らかにすることであるが、そのための文献調査に予定以上の期間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
文献調査により得られた知見を迅速にまとめ、本来の研究計画で予定していたアンケート調査を迅速に進める。
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Causes of Carryover |
新型感染症の蔓延により、参加を予定していた学会に参加できなかったため。本年度以降は、オンラインの学会や研修会に可能な限り参加することで、助成金を執行する予定である。
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