2019 Fiscal Year Research-status Report
Why the athletes catch a cold easy for? Understanding the immune response in the mouth due to exercise stress
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19K20042
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Research Institution | Nayoro City University |
Principal Investigator |
丸山 洋介 名寄市立大学, 保健福祉学部, 助教 (50748910)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 運動 / 免疫 / プロテオーム / 唾液 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では病原菌やウイルスの感染の最前線である口腔に着目して、運動前後の唾液中のタンパク質のプロテオーム解析を行う事で、運動ストレスによって調節される免疫応答の初期段階を明らかにする。 今年度は(1)唾液タンパクの定量プロテオーム解析, (2)運動群の比較対象として非運動群の唾液のサンプリングを行なった。 (1)ハーフマラソン前後にサンプリングを行なった唾液を用いて、定量プロテオーム解析(iTRAQ)を行なった。解析の結果996の因子が同定できた。同定できた因子の中に、これまでに強度の高い運動ストレス時に抑制されるマーカーとして用いられているIgAが含まれていた。IgAの値を運動前後で比較すると、運動後で0.59倍抑制されていた。プロテオーム解析を行う前に行ったIgAのウエスタンブロッティングでも同様にコントロールと比較して、優位に低下してる結果であった。ハーフマラソン前後で2倍以上変化のあった因子は39個、0.5倍以下は140個同定できた。2倍以上変化した因子の中には分泌タンパクでバクテリアによって誘導される免疫に関与する因子や、炎症の応答に関与する因子が含まれていた。また、抑制された因子の中には、IgA以外の他のIgも含まれていた。 (2)ハーフマラソンを行なった運動群と比較するために非運動群(N=23)からも唾液のサンプリングを行なった。運動群で行なったiTRAQの結果の再現性を検証する際に同時に解析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
運動群の唾液タンパクの定量プロテオーム解析を予定通り実施した。また、非運動群のサンプリングを終えることができ、年間の計画通りに研究を進める事ができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、唾液の定量プロテオーム解析の結果をウエスタンブロッティングで個別に解析を行い、再現性の確認を行う予定である。
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Causes of Carryover |
試薬の購入に際して差額が生じた。差額は次年度の消耗品の購入に充てる予定である。
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